「いざマイホームを購入しよう!」と思って調べ始めても、わからない不動産用語ばかりで嫌になった経験はありませんか? 不動産会社に出かけ、お金にまつわる大事な話をしているのに、何を言ってるのかわからないというのでは困ります。マンション購入時に使われる基本的な言葉について、FP(フィナンシャルプランナー)に解説してもらいましょう。
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m2単価(へいほうめーとるたんか・へいべいたんか)、坪単価とは?
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どちらも、部屋の価格を部屋の面積で割った数字のことです。
例えば、3000万円で70m2の部屋と3200万円で72m2の部屋ってどちらの価格が高いでしょうか。
こうした場合、価格を面積で割るとわかりやすくなります。3000÷70=42.8(万/m2) 言い換えれば、1m2の価格が42.8万円
3200÷72=44.4(万/m2) 言い換えれば、1m2の価格が44.4万円
つまり、この場合は、3000万円で70m2の部屋の方が、m2単価が安いということになります。一方、坪は昔から不動産業界が使っている単位で、m2の約3.3倍の広さのこと。厳密にはm2面積を0.3025で割ると求められます。一般の人はm2の方が馴染みやすいので、住まいサーフィンではm2単価を採用していますが、不動産業者は坪単価で話す人が多いので、坪単価も知っておくと便利です。
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頭金(あたまきん)
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「頭金」とは、住宅ローンの信用を買うお金
ローンを組むときに使われる用語で、「頭金」という言葉があります。簡単に言ってしまえば 「頭金」は購入時のローンを組むだけの資産があることを銀行にアピールするためのお金です。
例えば、3000万円の部屋を買う際は、2割(600万円)を頭金として一括で支払い、残りの2400万円をローンで組むケースが多くみられます。一定額の頭金を入れると、「600万円を貯める事が出来た人なのだから、2400万円も返す事ができるだろう」などと貸す側の銀行が判断し、借入れ条件が有利になることがあります。
銀行によっては、頭金不要で借入できることもありますが、その分、支払う利息は高くなることが多いので、総合的に考える必要があるでしょう。関連記事 ■頭金ってどのくらい用意すればいいの? を読む→
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管理費(かんりひ)、修繕積立費(しゅうぜんつみたてひ)
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「管理費」「修繕積立費」は、マンションを管理・維持するためのお金
「管理費」は、共有部の電気代、清掃費用、管理人の人件費など、住民が日々快適に安心して過ごせる環境を管理するために必要なコストです。また、「修繕積立費」は、マンション共有部の修繕など、大規模なメンテナンスのために使われる費用です。
どちらもマンションの環境や資産価値を維持するために使われるお金ですが、名前を変えて別々に徴収しているのは、私たちが日々の生活費と貯金をそれぞれ別の財布で管理するのと似ています。日々の生活費は「管理費」、貯金は「修繕積立金」になります。
住まいサーフィンでは、管理費や修繕積立金に対して意識調査を実施したことがあります。
これをみると、提示された管理費や修繕積立金が高いと感じていた人も、「そのお金が何のために使われているのか」を知ると、そこまで高いとは思わなくなるようです。
「多少 掃除が行き届いてなくても、管理が雑でも気にしない」、「どうせ引っ越すから」などの理由で、管理費や積立金は安い方がいいという安易な考えはあまりおススメできません。資産価値を維持するためには、質の高い管理や長期の大規模修繕計画が求められるからです。 -
団体信用生命保険(だんたいしんようせいめいほけん)、略:団信(だんしん)
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「団体信用生命保険」とは、住宅ローンを組んだ人が加入する生命保険
「団体信用生命保険」は通称「団信(だんしん)」と呼ばれ、住宅ローンを組む際、多くの金融機関で加入が義務付けられています。これは、住宅ローンの被保険者が死亡や高度障害に陥ったとき、住宅ローンの残金分が保険会社から金融機関に支払われるというものです。
同じ金融機関で住宅ローンを組んでいる人が団体で加入しているため、保険内容が充実し、通常の生命保険より比較的安価なのが特徴です。住宅ローンの種類によっては、金利の中に保険料が初めから組み込まれているケースもあります。
関連記事 ■住宅ローンって怖くない?もしも旦那様がなくなったら?!を読む→
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一時金(いちじきん)
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「一時金」とは、マンションを購入時にまとめて支払う費用の総称
マンションを購入する場合、ある程度まとまった額の支払いが生じますが、そのタイミングは大きく分けて3つあります。マンションの契約時、引き渡し時(部屋の鍵を受け取る時)、そしてローン契約時です。
まず、マンションの契約時には、「手付金(購入の意思を明確にするためのお金。頭金や購入代金に充当される)」、ローンを組む場合は、「頭金」が必要です。そして、引き渡し時には、「管理準備金」、「修繕積立基金」、「管理費等前払い金」などが必要になります。また、中古マンションの場合には、不動産会社の仲介手数料や司法書士に支払う手数料などもあります。
このように、マンション購入時には通常、数十万~数百万単位のまとまったお金が必要になり、これらをまとめて「一時金」と呼びます。
このほか、新生活を始めるにあたり、新しいインテリアや家具の購入も必要になるでしょう。マンションの購入代金以外にも大きな出費があることを事前にしっかりと意識しておくことが必要になります。
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