マイホームの購入価格を大きく左右するのが頭金です。
購入予定の価格に対し、頭金をどのくらい準備できれば十分といえるのでしょうか。
今回は、家を買う際の頭金の基準についてご紹介します。
頭金ってどのくらい用意すればいいの?
- ■そもそも頭金とは?
- 頭金とは、マイホーム購入の際に、現金として支払い可能な資産のことです。
その時点で保有している貯蓄額ではないため、注意が必要になります。
いくら多くの貯金を持っていても、すべてを頭金に使用できるわけではないため、将来的な収支や必要な貯蓄額を見極めなくてはなりません。 - ■どれくらいの金額が必要?
- 一般的に頭金として必要とされるのは、物件価格の2割以上です。
では、なぜ2割が基準になるのでしょうか?
それは、これまで住宅ローンの借り入れが物件価格の8割までしかできなかったことが要因となっています。
ただし、現在では、物件価格全額の借り入れもできるようになったことから、頭金0円でも購入が可能です。 - ■準備した方がいい?
- 頭金0円でも物件購入が可能になったとはいえ、自己資金を準備しておくことには多くのメリットがあります。
<毎月の負担が減らせる>
頭金を準備しておくことで、住宅ローンによる借入額を減らせるため、毎月の返済額を少なくすることができます。
例えば3,500万円のマイホームを購入した場合でお話します。
住宅ローンはフラット35(金利1.75%)、返済期間35年と仮定。
頭金0円の場合には「月額11万円」、頭金500万円の場合には「月額9万5000円」、頭金1,000万円の場合には「月額8万円」の返済になります。
<物件選択の幅が広がる>
月々の返済負担が減らせるだけではなく、購入検討できる物件にも幅が出てきます。
月々の返済額に焦点を当てて考えてみます。住宅ローンはフラット35(金利1.75%)、返済期間35年と仮定しましょう。
月額8万円の返済と固定仮定をした場合、頭金0円の場合には「2,500万円」、頭金500万円の場合には「3,000万円」、頭金1,000万円の場合には「3,500万円」の物件が購入できることになります。
<支払い総額・期間を減らせる>
頭金を準備しておくことで、支払いの総額を減らし、返済の期間自体を短縮できます。
支払い利息が減らせるということは、将来の自分に資産を残すことに繋がります。 - ■頭金とは借入額を減らす資金
- マイホームにおける住宅ローンの借入額を減らしてくれるのが頭金です。
しかし、多ければ多いほど良いというものではありません。
一時金は、頭金だけではないですし、貯蓄をすべて頭金に費やしてしまうことで、生活費や購入諸費用が圧迫されてしまいます。
ローンの返済は少しでも楽にしたいものの、バランスを優先し、現金をある程度手元に残した運用が大切になるでしょう。