日本の人口が今年から減少を始めるかもしれないと新聞記事になっています。
「人口が減るから、地価が下がり、家を買うべきでない」などという愚かしい意見が横行しているので、専門家としてコメントしておきます。
まず、たとえ総人口は減っても、団塊ジュニア世代(30代前半)が相対的にかなり多いので、持家を取得したい層(30-40代)が当面多い状態が続きます。
これに加えて、首都圏では総人口でもあと10年程度増え続けるのと、団塊ジュニア世代は団塊世代より多いために、首都圏は日本全体とは異なる状態が続きます。
マンション購入に際しては、10年は大きな変動が無いと考えるのが自然です。20-30年先となると、誰が予測しようとも変動要因が多過ぎて当たる確率が非常に低くなり、あてになりません。
私のアドバイスは5年、10年という期限を切って、それまでに住み替えられる状態を作ることです。
売却すれば、住宅ローンは完済できる、もしくは賃貸にまわしても賃料がローン返済額を上回る状態とする、ということです。
そのために、ローンの早期弁済や自分の年収を上げる努力を真剣に取り組むことが重要です。
そうした余裕がないと、追い込まれた状態での意思決定は不幸を呼ぶ確率が高いと考えます。
[第45号]人口減少とマンション購入
2005年08月24日