先週から指値交渉を始めたものの、乖離幅が大きい以前に「値引きは販売現場以外ご法度」という姿勢の強さばかりが目立つ状態にある。
2・3月の値引き合戦は少し影を潜め、販売価格は再び上昇しているのが実感値である。
今年の売れ行きはこのままでは3万戸程度で留まる可能性も高くなってきた。
正直なところ、値引き無しに今年買うのは辞めておいた方がいいであろう。
(「今は買うな」的な論調は私は好きではないので、これまでもほとんど言及したことがなかったが、状況は思った以上に深刻な印象を禁じえない)
そう言う根拠は実は販売の現況からではない。
中堅以下の用地仕入れが凍結したために、現在購入しているデベは一部の財閥系中心となっている。
それもかなり安く買えていると言う。
地価下落時に競争相手がいないのだから当たり前であるが、こうした物件が出てくるのは来春以降となる。
「逆新価格」でかなり安く出てくるか、相場が高いのに乗じて大きく利幅を取りに行くかは販売時点まで揺れるところであろうが、いずれ安くなることは時間の問題となっている。
体力勝負の消耗戦により、財閥系の寡占化が進む新築分譲マンション市場。
2009年も淘汰の風が吹き、2010年に何が残るか、高見の見物を決め込むのも一考である。
[第208号]長期戦の覚悟(7/21)
2009年07月21日