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住まいサーフィン編集部

買い替え特約とは何か?内容やデメリットについて解説!

2023年11月17日

更新日最終更新日:

家を買い替え(住み替え)するときには、「自分の家の売却」と「新居の購入」をすることになります。売却と購入どちらを先に行うのかは人それぞれですが、自分の家がまだ売れてないけど欲しい家を見つけたというケースもあるでしょう。このとき、新居の売買契約に「買い替え特約」をつけることがあります。

今回の記事では、買い替え特約の内容とメリット・デメリットについて解説します。

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

1998年開設、マンションの適正価格や資産価値を判断するための価格情報サイト「住まいサーフィン」が運営。
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売り手と買い手の情報格差が大きい住宅業界。
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1. 買い替え特約とは何か

まずは、買い替え特約についてご説明します。
※買い替えは、「買い換え(買換え)」と書かれることもありますが、今回の記事では「買い替え」で統一します。

買い替え(住み替え)とは、今住んでいる住宅を売って別の住宅を買うことです。

買い替え特約とは、次に住む住宅(画像のB宅)の売買契約のときに、「もしA宅が〇月〇日までに〇〇〇〇万円以上で売却できなければ、B宅の購入契約は違約金無しで解除できる」という約束をすることです。
「特約」となっているように、当事者同士が合意することによってできる特別な約束になっています。

2. 買い替え特約はどんな人がつける特約なのか?

実は買い替え特約は、多くの人が結ぶ特約ではありません。それでは、どんな人がつける特約なのでしょうか。

買い替えには買い先行と売り先行がある

そもそも買い替えをするときには、買い先行と売り先行があります。

  • 買い先行・・次に住む家を購入してから、それまで住んでいた家を売却する
  • 売り先行・・それまで住んでいた家を売却してから、次に住む家を購入する

買い先行と売り先行のメリットとデメリットはこのようになります。

それぞれのメリットとデメリットは、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。

購入と売却が同時進行できる場合もありますが、それは買い先行や売り先行が結果として同時になったケースがほとんどです。狙って同時進行にするのはかなり難しいと言えるでしょう。

買い先行で住んでいた家の住宅ローンが残っていると、一般的には2つのローンを同時に組むことになります。いわゆるダブルローンの状態になるということです。
ですがダブルローンは審査が通常の住宅ローンよりも厳しいので、通らないこともあります。支払いが一本化される住み替えローンという方法もありますが、いずれにしても審査は厳しくなっています。

新居の引き渡しのタイミング次第では、家の売却代金を購入資金に充てるという方もいるでしょう。しかし、自分の家が売れるのかどうか不安になりますよね。
新居の引き渡しの日までに家が売れなくて、結局違約金を支払って契約を解除することになったというケースもあります。

そこで、物件(新居)の買主は売主に対して「買い替え特約」をつけてもらう交渉をします。万が一希望の期日までに希望金額で売れなければ、新居の売買契約は白紙にできるというわけです。

3. 買い替え特約のメリット・デメリット

次に、買い替え特約のメリットとデメリットをご説明します。

(メリット)買主は焦らず時間をかけて売却活動ができる

買い替え特約を結ぶことで、買主は焦らずに売却活動をすることができます。買い先行の場合、このような不安を抱えながら売却活動する方は多いです。

  • ● 家が売れないと新居の資金が用意できないのに、なかなか売れない
  • ● 想定よりもかなり安い金額でしか売れなかったらどうしよう
  • ● ダブルローンを早く解消したいけど、いつになったら売れるのかな

買い替え特約では、期限だけでなく「〇〇万円以上」という最低金額も定めます。売却時の不安・焦りが解消され、売却にしっかり時間をかけられます。

(メリット)手付金が戻ってくることがある

買い替え特約の内容次第では、契約を解除しても買主に手付金が戻ってくることがあります。

手付金とは、不動産の売買契約をするときに買主が売主に対して支払うお金です。契約が解除されずに問題なく決済・引き渡しされれば売買代金の一部に充当されます。
買主の都合で契約を解除することになったら、手付金は戻ってきません。

手付金の金額は買主と売主が合意した金額なので人それぞれですが、相場は物件価格の5~10%です。例えば5000万円の家を買って手付金が10%なら500万円となります。かなり大きい額ですよね。
買い替え特約で手付金の返還することになっていれば、買主の都合で契約がキャンセルされても手付金は戻ってきます。もちろん違約金も発生しません。

(デメリット)売主が買い替え特約を認めないことも多い

ここまで2つのメリットをご説明しましたが、どちらも買主にとってのメリットです。買い替え特約は買主にメリットがある特約であり、売主にはメリットがありません。
むしろ、買主の売却活動の結果次第ではせっかくの売買契約や白紙に戻ってしまうことになり、違約金も請求できません。

そのため、買い替え特約を認めない売主は多いです。買い替え特約を承諾してもらうことを前提に家を探すと苦労することになるでしょう。

売主が個人ではなくて不動産業者の場合や、なかなか売れない物件の場合には承諾してもらえることもあるようです。

4. スムーズに買い替えするためのポイント

買い替え特約は、家が売れるのか不安な買主にとっては魅力的な特約です。
しかし、違約金が発生しないからといって、せっかく見つけた理想の家の売買契約をキャンセルすることはなるべく避けたいですよね。

スムーズに売却するために重要なのは、相場を知った上で適切な売り出し価格を設定することです。
売り出し価格が相場に比べて高すぎると、内覧の希望者も減ってしまいます。売却期間が長引くと、購入検討者には「この物件はいつまでも売れ残っている」と良くないイメージを持たれてしまうことも。
なかなか売れないことから焦って大幅な値下げをしてしまい、かなり安い金額で売却してしまうことになるかもしれません。

仲介をする不動産業者に相談をすれば、ちょうどいい価格を教えてくれるのではないか?と思う方もいらっしゃるでしょう。確かに不動産業者は売却の専門家です。
しかし、不動産業者は仲介依頼を獲得するために、相場よりもずっと高い価格で提示してくることがあります。あえて販売を長引かせてから値引きさせて、その後「両手取引」に持っていく悪徳な業者もいるようです。

それでは、適切な売り出し価格はどうやって調べれば良いのでしょうか。

まずは売却する物件を査定して、相場価格を調べましょう。
査定といえば、複数の不動産業者にまとめて査定依頼をする「一括査定サービス」を想像する人が多いと思います。一度の手続きで複数社から査定結果が届くので便利ですが、注意が必要です。
先ほどもご説明したように依頼や仲介手数料を多く獲得するために、査定価格を相場よりも高く提示してくる不動産業者もいます。

そこで重要なのが、ご自身での情報収集です。一括査定を依頼する前に、相場感覚を身につけましょう。

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5.まとめ

今回の記事では、買い替え特約について解説しました。

買い替えをするときには、新居の情報収集に時間をかける人が多いでしょう。
しかし、ご自身が住んでいる家(売る家)に関する情報収集も重要です。どんな人にニーズがあるエリア・マンション(戸建て)なのか、周辺の家はどれくらいの価格で売り出しているのか、内覧時に好印象を与えればどうすれば良いかなど調べるようにしましょう。

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