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住まいサーフィン編集部

壁断熱リフォームで快適に!手軽な断熱方法も解説。

2024年05月07日

更新日最終更新日:

マイホームで快適に過ごすためには、断熱性能は重要なポイントです。最近は国や自治体の補助金制度も充実しているため、断熱リフォームを検討している方もいらっしゃるでしょう。

今回の記事では、壁断熱リフォームの効果や施工方法について詳しく解説します。手軽に壁断熱をする方法もご紹介するので、是非最後までご覧ください。

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

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1. マイホームで断熱性を重視すべき理由

まず初めに、なぜ断熱性能を重視するべきなのか、その理由をご説明します。

断熱性が高い家=冬も暖かい、というイメージの方が多いでしょう。そのイメージは間違えていなくて、断熱性が高い家の中は真冬でも暖かいです。しかしそれだけではありません。

高断熱住宅の主なメリット

  • ● 冬は暖かく、夏は涼しくて家の中が年中快適
  • ● 光熱費が削減される
  • ● ヒートショックや熱中症のリスクが低くなる

断熱性が高いと外気温からの影響を受けにくいので、冬は暖かく夏は涼しく過ごすことができます。冷暖房の使用頻度が下がるだけでなく効き自体も良くなるので、光熱費が大きく削減されるでしょう。

さらに、高断熱住宅に住むことは健康な生活にも繋がっています。
冬場、特に高齢者が気を付けるべきなのは「ヒートショック」です。ヒートショックとは、温度の急激な変化によって血圧が大きく変動して、心筋梗塞や脳梗塞などが起きることを言います。
命の危険もあるヒートショックにならないためには、温度の急激な変化を防ぐことが重要です。断熱性能が優れている家なら寒暖差も少なくなるので、ヒートショックが起こるリスクが減ります。
また、意外と家の中でなることが多いのが「熱中症」です。高断熱な家なら、外から熱気が入ってくるのを防いでくれます。
さらに、花粉症・喘息・アトピーなどの症状が軽減されるという研究結果もあります。
参考:近畿大学と共同で、住宅内温熱環境と居住者の健康に関する研究論文を発表(LIXIL)


このように断熱性が高い住宅にはさまざまなメリットがありますが、特に大きいのは健康面のメリットです。事実、断熱性が高い家に住んでいる人の方が平均寿命は長くなっています。
断熱性が高い住宅が健康につながるということは、ご自身だけでなく家族全員がそのメリットを享受できるということです。また、健康に生活できることで医療費の削減にもなります。

断熱性能と健康についてさらに詳しく知りたい方は、住まいサーフィン代表・沖有人のコラムをご覧ください。
「寿命を縮める家」と「寿命を延ばす家」の決定的な違い(ダイヤモンドオンライン)
「寿命を縮める家」に住んでいる人が気づかない“断熱性”の驚くべき格差(ダイヤモンドオンライン)

2. 壁断熱リフォームの効果

それでは、断熱性が高い家に住むにはどうすれば良いのでしょうか。

今から家を購入する予定の人は、ZEH住宅などの高断熱な住宅を選べば快適に生活ができます。しかし、断熱性能がそれほど高くない中古住宅を購入する予定の方や、既にマイホームを持っていて断熱性を上げたいという方もいらっしゃるでしょう。そのような方々は、ご自身で断熱リフォーム(リノベーション)をすることになります。

断熱リフォームといっても、その方法はさまざまです。

  • ● 壁断熱
  • ● 窓の断熱
  • ● 天井の断熱
  • ● 床の断熱
  • ● 外壁や屋根の断熱

この中で一番手軽かつ効果が高いと言われているのは、窓の断熱です。
冬場、約5~6割の熱は窓などの開口部から逃げると言われています。窓をリフォームすることで、断熱性はかなり上がるでしょう。

窓の断熱費用は窓の大きさやリフォーム内容によりますが、1箇所あたり10~30万円以内でできることもあります。
さらに、最近は補助金制度も充実していて、「先進的窓リノベ事業」では最大200万円の補助金がもらえます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

先進的窓リノベ事業とは?条件や対象工事を解説!

2024/05/01

最新の先進的窓リノベ事業の内容や条件について解説します。

ただ、窓だけ断熱リフォームすれば良いかというと、そうでもありません。
窓などの開口部から逃げる熱は5~6割。しかし残り4~5割の熱は、他の場所から逃げていきます。
せっかく窓を断熱リフォームしても、他の場所の断熱性能が低ければそこから熱は逃げてしまうでしょう。複数箇所を断熱リフォームすることによって、高断熱な住宅になるということです。

ここでおすすめしたいのが、壁断熱のリフォームです。

壁断熱リフォームをおすすめする理由

冬場に外壁から逃げる熱は、15%と言われています。開口部(窓)ほど多くはありませんが、それでも割合は大きいです。
参考:一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会

マンションの中で各フロアの端にある部屋を角住戸と言います。角住戸は外壁から熱が逃げてしまうため、他の住戸と比べると寒い(夏は暑い)ことが多いです。住まいサーフィンでもこのような体験談がありました。

資産形成のために分譲マンションの購入を検討。当時住んでいた賃貸マンションは築年数が古く、設備面で不便だったため、最新設備を備えた新築マンションで快適な生活を送りたいと思いました。失敗したのは部屋選びです。2階か3階の南向き住戸を希望していましたが、人気があり、抽選になりそうだったので、希望者のいない割高な角住戸を申し込みました。住んでみると、角部屋リビングは冬の季節とても寒いです。両隣に挟まれた中住戸ならばこれ程寒くないと思うので、失敗したと思いました。>>この体験談をもっと詳しく見る

 

また、戸建ては地面に接している部分以外はすべて外壁に接しています。マンション以上に壁断熱が重要です。

壁断熱と聞くと、壁を壊すような大掛かりな工事を想像する方もいらっしゃるでしょう。しかし壁断熱リフォームにはさまざまなものがあり、簡易的なものならDIYでもできます。さらには、国や自治体から補助金が出ることも。
まずは、どんな壁断熱リフォームがあるのか見ていきましょう。

3.壁断熱リフォームの種類(施工方法)

壁断熱リフォームの施工方法についてご説明します。
壁断熱には大きく分けて2種類の施工方法があります。

充填断熱工法(内断熱)

充填断熱工法は、柱と柱の間などの空間に断熱材を充填する工法です。内断熱とも言われていて、木造住宅で最も一般的な施工方法になります。
「グラスウール」や「ロックウール」といった人工繊維の断熱材が使われることが多いです。

充填断熱工法のメリットは、①断熱材の種類によっては安価に施工できること、②断熱材の種類が豊富なこと、③外壁への影響が少ないことです。
特に施工が安くできることは大きな魅力で、外張り工法の半額以下で施工できることもあります。

デメリットとしては、①細かい隙間ができやすいこと、②断熱材によっては壁の中で結露が起こりやすくなることが挙げられます。
空間に断熱材を敷き詰めますが、柱などで断熱材は一旦切れてしまうので隙間ができてしまいます。その隙間から熱が逃げてしまうこともあるようです。

吹込み工法

充填断熱工法(内断熱)の中には、「吹込み工法」というものもあります。吹込み工法は断熱材を専用の機械で壁の隙間などに吹き込む工法で、別名ブローイング工法です。
普通の充填断熱工法よりも断熱材を隙間なく行き渡らせることができます。
ただし、コストは高めです。

外張り工法(外断熱)

外張り工法は建物の外側に断熱材を張り付ける工法で、外断熱とも言われています。
断熱材は「スタイロフォーム」や「パイナルフォーム」などの発泡プラスチック系の素材が使われることが多いです。

外張り工法のメリットとしては、①隙間なく断熱されること、②結露しにくいこと、③施工しやすいことが挙げられます。
建物全体を断熱材で覆うので、断熱性が高くなるだけでなく気密性も上がります。

デメリットは①外壁が厚くなってしまうこと、②施工コストが高いこと、③経年劣化する場合があることです。
外張り工法で壁断熱するとどうしても壁が厚くなってしまうので、敷地に余裕がないと狭くなってしまいます。また、充填断熱工法より施工コストは高いです。

壁断熱の施工方法

4.手軽に壁断熱リフォームをする方法

壁断熱の種類について見ていきました。
内断熱(充填断熱工法)と外断熱(外張り工法)を比べると、内断熱の方がコストはかかりません。内断熱リフォームの㎡あたりの施工相場は5000円~1万円前後となっています。

ただ、家全体の壁を断熱リフォームするとなると、一般的には50万~100万円ほど必要です。壁解体などをするため、工事日数も2週間~1ヶ月前後かかります。

もっと手軽に壁断熱をしたい、特定の部屋だけ壁断熱をしてみたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方におすすめの、手軽な壁断熱リフォームをご紹介します。

DIYで壁断熱をする

とにかく費用を安くしたいという方におすすめなのは、壁断熱のプチリフォームをご自身でやる方法です。
ホームセンターなどで、断熱効果のあるクッションシートやアルミ断熱シートが売っています。断熱したい壁にそのシートを貼ることで、簡単に壁断熱ができます。

通販の口コミを見ると、特にアルミシートは価格が安くて断熱効果も高いようです。見た目にはこだわらず機能を重視する場合には、試してみてください。

ただし、本格的な壁断熱リフォームに比べると断熱効果は低くなります。また、そのまま放置していると劣化してボロボロになったりシートにカビが生えたりするので、定期的に張り替えるようにしてください。

ウォールインプラスを貼る

工事日数がかかることや大掛かりな工事になることが嫌という方におすすめなのは、LIXIL(リクシル)のウォールインプラスです。

ウォールインプラスは既存の壁の上に貼り付けるタイプの真空断熱材です。24mmで厚みがないので、壁の上から貼っても室内の広さはほぼ変わりません。
壁を解体する必要がないため、工事は最短1日で終わります。一室だけ断熱リフォームできるので、戸建てはもちろんマンションにも向いている施工方法と言えるでしょう。

ウォールインプラスはLIXIL(リクシル)の「ココエコ」という商品に含まれるものですが、壁断熱以外に床断熱(フロアインプラス)や内窓断熱(インプラス)もあります。同時に施工することで断熱効果はさらに高くなります。
壁断熱・床断熱・内窓断熱すべてのリフォーム工事が一日で終わる場合もあるようなので、短時間で手軽に断熱リフォームをしたいという方は試してみてください。
参考:ココエコ(LIXIL)

なお、ウォールインプラスの㎡あたりの施工相場は2.5万円前後で、内断熱リフォームをするよりも高くなることがあります。
ウォールインプラスは特定の部屋だけ断熱工事をしたいという方にはおすすめですが、家全体を断熱工事したい場合には他の断熱リフォームの方がコストパフォーマンスは良いと考えられます。

5.まとめ

今回の記事では、壁断熱のメリットや施工方法について解説しました。

どんな施工方法でもメリットやデメリットがあります。それらをしっかりと理解した上で検討することが、後悔しないためのポイントです。
また、住宅の省エネ性能が重視される時代になってきたので、さまざまな補助金制度があります。壁断熱リフォームが対象のものもあるので、是非そちらを活用してお得に断熱リフォームをしてください。

ところで、2025年4月から、すべての新築住宅に省エネ基準適合が義務化されます。一定以上の省エネ性能は保障される一方で、価格が心配という方も多いのではないでしょうか。住宅価格の高騰は今後も続く見通しです。
また、住宅価格の高騰以外にも、将来の金利上昇、建築費高騰、人口減少といった不安要素は多くあります。住宅購入で後悔しないためには、やはり情報収集が重要です。

とはいえ、どうすれば良いか分からないという方も多いでしょう。
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