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こんにちは。住まいサーフィン編集部です。
アベノミクスの金融緩和を機に、不動産へのお金の流れが潤沢になって8年が経ちます。
果たして、その流れはいつまで続くのか?
いつか終わるのであれば、リスクに備えておく必要があります。
今回のコラムでは、コロナ禍によって住宅業界に訪れた変化と、その影響による近未来を予測します。
※本コラムは不動産コンサルタントであり、住まいサーフィン代表の沖有人が他メディアに寄稿しているコラムより好評の内容を抜粋。
自宅マンションの売却・購入を検討中の方に向けた内容に再編成しています。
この記事を書いた人
住まいサーフィン編集部
マンションの適正価格や資産価値を判断するための価格情報サイト「住まいサーフィン」の運営スタッフがマンション売買に役立つ情報を更新中。
売り手と買い手の情報格差が大きい住宅業界。
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目次
- 1.コロナショックによって住宅業界に訪れた変化
- - コロナショックで経済的な大打撃があったにも関わらず、住宅価格は高騰中
- - 価格高騰の影響が特に顕著なのが、中古マンション
- - 持ち家市場とは対照的に、賃貸市場は需要が減少
- 2.「売り時」はいつか?今後の経済政策に注視すべき理由
- - 家賃は需給バランスに影響を受けるが、住宅価格は限定的にしか影響しない
- - 住宅価格は金融政策による資金の流れで決まる
- - 不動産市場への金融引き締めの可能性
- - 不動産会社が方向転換を行うのには2年かかる
- 3.現在の売却価格が分かる!マンション自宅査定
- 4.相場より高く売りたい!高値売却サービスのご紹介
- 5.まとめ
1.コロナショックによって住宅業界に訪れた変化
コロナショックで経済的な大打撃があったにも関わらず、住宅価格は高騰中
不動産インフレが起こると、「今は買い時か?」「今は売り時か?」の議論が盛んになります。
高騰はいつまでも続かないからこそ、潮目の変わるタイミングがとても重要です。
価格高騰の影響が特に顕著なのが、中古マンション
中古マンションは1年前と比較し、1~2割も価格が上昇しています。
主な住宅価格高騰の理由として、以下の二つが挙げられます。
① アベノミクス以降続いている金融緩和政策
② コロナウィルス流行によるリモートワーク普及の影響
2013年より続く金融緩和政策により、マンション価格が上がり続けていましたが、2020年はコロナウィルス流行により、急激にリモートワーク・リモート授業が普及。
それによって「もう一部屋需要」が生まれ、家を探す人が急増しました。
需要が増えても、供給をすぐには増やすことは出来ないため、結果的にさらなる価格上昇を招く結果となっています。
新築マンション販売では、これまで第一期の住戸が人気で、期が進むごとに値下げを行うといった流れでしたが、現在では、第一期が最安、気を進むごとに値上がりしていくといった様相です。
新築戸建て販売でも売れ行きが良過ぎて、竣工前に売れてしまうケースが増えています。
持ち家市場とは対照的に、賃貸市場は需要が減少
コロナウィルス流行により、都市圏への人口流入が急減した結果、賃貸市場は単身者向け住戸を中心に需要が増えない状況となっています。
稼働率が急減することは、家賃の値下がりに直結します。
そして、家賃が下がると不都合な人は賃貸オーナーだけではありません。
最もこれを憂慮するのは、実は日本銀行なのです。
2.「売り時」はいつか?今後の経済政策に注視すべき理由
家賃は需給バランスに影響を受けるが、住宅価格は限定的にしか影響しない
先ほど説明した通り、賃貸市場では稼働率の減少が家賃の値下がりに直結します。
しかし、持ち家市場においては、在庫の減少により値上がりすることはあっても、消費者の需要が減少することにより物件価格が下がることはほとんどありません。
リーマンショックを経て、今現在生き残っている不動産会社は大手ばかり。
価格を下げずに売る体力があるためです。
住宅価格は金融政策による資金の流れで決まる
住宅価格は需給バランスではなく、何に影響を受けるのか?
住宅を購入する多くの人は現金ではなく、住宅ローンを借りて自宅を購入します。
したがって、住宅価格はローンの借りやすさで決まってきます。
2013年から始まったアベノミクスの金融緩和政策により住宅ローンは借りやすくなり、その結果、不動産価格はインフレしました。
しかしながら、金融緩和政策の本来の目的である2%のインフレ目標は達成できていない状況です。
不動産市場への金融引き締めの可能性
8年以上にわたり、金融緩和政策を推し進めてきた黒田日銀総裁の任期は残り2年弱。
任期中の目標達成が困難な状況であるなかで、コロナショックの影響で住宅市場に変化が起きている現状です。
・住宅価格が高騰した結果、買える人が限定されてしまっている。
・家賃の値下がりが始まっている。消費者物価指数には家賃が含まれるため、物価を押し下げ始めている。
このような現状を踏まえ、金融引き締めを行う可能性を考慮しておくべきと考えます。
日銀は過去、バブル景気下に不動産価格の高騰を沈静化させることを目的に総量規制を導入しました。
今回も不動産インフレを止め、賃貸市場の需給を緩めないための、何らかの政策が講じられるのか?
今後の経済政策を注視しつつ、すぐに動ける準備をしておくことが大切です。
不動産会社が方向転換を行うのには2年かかる
不動産会社(デベロッパー)がマンションを建てる際、用地仕入れから竣工まで、少なくとも2年程度の期間を必要とします。
今の情勢に合わせ企画を行っているため、今後市況が変わったとしても、販売中のマンションをいきなり値下げするといったことはなかなか難しいです。
そこで私たちが覚えておきたいのが、この2年の間に売り手に有利な「売り時」がピークを迎える可能性があるということです。
過去、不動産の価格が下落した、バブル崩壊の時もリーマンショックの時も、ある日突然「サドンデス」となり急落しました。
近いうちに売却予定の物件をお持ちの方は、あまり欲張らずに利益確定することをおすすめします。
出典:沖有人のコラム「価格高騰の終焉は近いかもしれない」
3.現在の売却価格が分かる!マンション自宅査定
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4.相場より高く売りたい!高値売却サービス
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5.まとめ
・コロナショックにより、住宅価格は高騰中
・持ち家市場とは対照的に、賃貸市場は需要が減少
・今後の経済政策を注視しつつ、売却準備を
次回はまた別の角度から、マンション売買に役立つ知識をお届けする予定です。
ここまでお読みいただきありがとうございました!