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住まいサーフィン編集部

高島平団地にタワマン建設計画が浮上!反対する地域住民の思いとは

2025年03月10日

更新日最終更新日:

高島平地域の再開発

東京都板橋区の高島平団地の建て替えで、高さ110mのタワマンが誕生するかもしれません。
板橋区は、築50年以上経過した高島平団地の地域課題を解決するため、再開発の計画を進めています。これに地域住民は反対し、タワマン建設などの再開発に対して反対署名をすることに決めました。
本記事では、高島平地域の再開発概要と地域住民らのタワマン計画等に反対する理由について解説します。

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

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1. 高島平地域の再開発概要

まず初めに、高島平駅周辺では現在どのような地域課題を抱えているのか、板橋区が計画する再開発の概要を解説します。

高島平駅周辺の地域課題

高島平駅は都営三田線が乗り入れ、街全体に緑が多く、日常のお買い物環境が整っていることからファミリー層が多く住んでいるエリアです。
中でも、1970年代に誕生した都内有数のマンモス団地「高島平団地」が有名です。「シニアの楽園」とも呼ばれています。

そんな高島平ですが、下記の通り、多くの地域課題を抱えています。

  • ●駅前として地域交通結節機能や商業・業務・宿泊機能等が不十分
  • ●荒川氾濫時、深さ5m以上、継続時間2週間以上の浸水が想定されている防災上の懸念があるエリア
  • ●高島平2・3丁目(高島平団地)の少子高齢化、単身世帯の増加、人口減少が急速に進行し顕著な高齢化が見られる
  • ●地域内外からの集客を目的とした魅力的な施設やサービスが不足
  • ●道路、鉄道、緑道等によって空間の連続性が途切れ、まちとしての一体性が欠如している

このように駅前が十分に機能しておらず、少子高齢化も進み、まちを支える若者層や来訪者が不足している状況です。
板橋区はこれらの問題を解決するため、再開発を計画し、実行に移していきます。
次に、具体的にどのような再開発が行われるのか詳しくチェックしていきましょう。

板橋区が計画する再開発の概要

まちづくり全体のプラン

まちづくり全体プラン
※画像出典:板橋区ホームページより引用

板橋区は「高島平地域交流核形成まちづくりプラン」を2024年3月26日に策定し、UR都市機構と共に「基本協定及び実施協定」を同年3月28日に締結しました。この締結を機に、まちづくりの実行期が2024年から開始されました。2025年度より工事着工に移ります。

下記が高島平地域交流核形成まちづくりのプロジェクト内容です。
①再整備地区・駅周辺エリアと一体的ににぎわいを生み出し、交流機能や公共公益機能を積極的に配置して、地域の顔となる拠点を形成
②高架下等を活用し、高島平のまちづくりの情報発信や魅力を向上させる交流機能を配置
③旧高七小を活用し、居住の安定と生活の継続性に寄与する機能を誘導し、地域の防災性も高める
④旧高七小校庭を活用し、地域の交流の場を確保
⑤プロムナードを活用し、子どもの学びの場を配置し、屋外空間と一体的に整備
⑥子育て世帯の定住に向けて、教育・文化・交流機能や公共・公益機能を配置
⑦けやき通りに面する部分を中心に賑わいの形成、交流人口の増加に資する機能を誘導
⑧多様な世代が住み続けられる住まいや、子育て世帯の定住化を促す機能を誘導

高島平団地のタワマン計画

まちづくり全体プラン
※画像出典:東京新聞デジタル2025年2月26日より引用

本まちづくりの中で、今回話題となっているのが高島平団地の建て替えによるタワマン建設です。

高島平団地は、日本住宅公団(現・UR都市機構)が建設した東京ドーム8個分の広さを誇るマンモス団地です。築50年以上が経過した現在は、少子高齢化が進み、65歳以上の高齢者が全住民の44%を占める状況となっています。この団地周辺には、商店街やスーパー、病院、郵便局など生活に欠かせない施設が徒歩圏内にあり、高齢者にとって暮らしやすい環境が整っています。団地の一角には「高島平ココからステーション(ココステ)」が設置され、高齢者特有の心配事や不安な気持ちを気軽に相談できる取り組みも行われています。シニアの楽園と呼ばれることにふさわしい団地です。

現在、高島平団地の戸数は分譲で1,883戸、賃貸で8,287戸の計10,170戸です。
板橋区とUR都市機構は高島平駅周辺の再開発を進めるにあたり、高島平団地の分譲・賃貸エリアの中心地である旧高島第七小学校跡地に高さ110mのタワマン建設を計画しています。タワマン建設の他にも、団地1,955戸分の建て替えなども発表しています。さらに、交通利便性を高めるために緑地帯を分断して2本の道路を貫通させ、駅前の幹線道路に接続させる区画道路1号計画もあります。

2. 地域住民の反対理由

前項で解説したように、板橋区らが計画する再開発は高島平駅周辺の地域課題を解決するための再開発ですが、現在団地にお住いの一部の地域住民からは反対の声が挙がっています。
一体どのような理由で、地域住民は再開発に反対しているのか詳しく解説します。

住民の声を聞かず決められた!

高島平3丁目自治会長 宮坂幸正氏は、板橋区らが住民に基本的な情報を開示することなく、一方的に開発を進めていると主張しています。地域住民の居住環境に大きな影響を及ぼす重大な事項が数多くあるにもかかわらず、数少ない回数の説明会で住民の合意を得ることなくプランを強行したとし、住民の声を聞かずに再開発計画が進んでいることに反対しています。2025年2月には反対署名運動を行うことを決定しました。

タワーマンションの高さ制限変更を求める!

タワマンについては、超高層建物ではなく、緑豊かな景観と調和した高島平らしい高さの建物に変更するよう求めています。タワマンが建設されることで、高島平らしい景観が損なわれると主張しています。また、住民や交通量が飛躍的に増加することが予想され、歩行者の危険性が高まることも懸念しています。
また、超高層建物が建設されることで、周辺に立地する第一住宅及び第三住宅への日照やビル風、景観などの対策においても不十分だとしています。

区画道路1号計画で歩行者の安全性が損なわれる!

区画道路1号計画は、交通量の増加が予想され、歩行者の安全などまったく考慮していないとして反対の声が上がっています。道路を整備することで緑地帯の樹木が伐採され、それが環境破壊につながるとも主張しています。

家賃上昇の不安!

年金暮らしをしている高島平団地の高齢者住民にとって不安要素であるのが、タワーマンションに建て替えられることでの家賃上昇です。
団地が建て替えられてタワマンが建築されると、住宅設備の質が高まり、一般的に家賃の上昇が見込まれます。住民がタワマンに移ると、最大35,000円の減免措置はあるものの、現在の団地の6万円~12万円の家賃より高くなると予想されます。これは住民の生活に直結する大きな問題であり、不安な気持ちを抱える方もいるようです。賃貸家賃の上昇を不安視した方は、都営住宅への転居を希望する状況になっています。住民が団地を離れる事態になることを懸念し、「子育て世代を増やすために、地域住民を追い出すのか!」といった過激な意見も見られます。

このように一部の地域住民は再開発に不安な気持ちを抱えており、今後は反対運動を行っていくようです。
その中でも、生活に直結した家賃問題は、現在賃貸住宅で暮らしているすべての方の不安要素でもあるのではないでしょうか。
次に、近年のマンション家賃の上昇について解説します。

3. 賃貸住宅の賃上げ問題

前項で説明したように、タワマン家賃の支払いを不安視する声が上がっていますが、実際に近年、賃貸住宅の家賃が上昇しています。
賃貸の家賃上昇の原因は、「不動産価格」と「一人暮らしをする若者の増加」です。
不動産価格はこの10年値上がりし続けており、2013年比で7割以上値上げしています。このような状況のため、住宅を購入するには高すぎるという理由で賃貸住宅を選ぶ人が増えています。また、一人暮らしをする若者が増加していることも重なり、全体として賃貸の需要が高まっています。その結果、家賃は平均10%上昇しています。賃貸住宅の家賃は今後も高くなっていく見込みです。

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4. 板橋区周辺マンションの相場価格

最後に、今回ご紹介した東京都板橋区高島平駅周辺の人気マンションの値上がり率や価格をご紹介します。

高島平駅のマンション価格相場
新築マンション(70㎡) 6,141万円
中古マンション(70㎡) XXXX万円

そして、高島平駅周辺で人気が高い中古マンションの「沖式中古時価(適正中古価格)」は下記のようになっています。

マンション名 中古適正価格
(70㎡)
値上がり率 竣工年 徒歩分
エコヴィレッジ高島平赤塚公園 5,670万円 XXXX% 2013年2月 徒歩10分
コスモ高島平駅前 5,390万円 XXXX% 1996年2月 徒歩1分
クリオ赤塚公園 5,110万円 XXXX% 2012年3月 徒歩13分
キャニオン高島平パークアベニュー 4,970万円 XXXX% 1994年2月 徒歩3分
アゼリアハイム高島平 4,900万円 XXXX% 1999年6月 徒歩1分

※2025年3月10日時点の価格情報となります。
中古時価は市況により変動します。最新の数値を確認したい方は物件名をクリックし、物件詳細ページにてご確認ください。

※一部数値は会員限定公開となります。
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5.まとめ

本記事では、高島平団地のタワマン計画や地域住民の反対理由、さらに家賃上昇や資産形成について解説しました。
ニュースでは高島平駅周辺再開発への批判の声が大きく取り上げられていますが、まちが活性化することに期待する声もあります。高島平駅周辺でマンション購入を検討中の方は、今回の再開発に注視しておくと良いでしょう。

一方で、住宅価格の高騰が心配という方も多いのではないでしょうか。住宅価格の高騰以外にも、住宅ローンの金利上昇、建築費高騰、人口減少といった将来の不安要素は多くあります。

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