そろそろ抽選なので、今年一番の反響の物件でもあり、コメントしておこう。
1、7つの法則による分析
7つの法則は大きく分けると4つ。
「どこに」「どんな物件を」「いつ」「いくらで」買うか、という問題。
前者2つは儲かる確率に変換され、過去の事例からすると、84%
確率の平均が約50%なので、高い方だが、駅近・タワーにしては今一歩の数字だ。
適正価格の住戸ならば、値下がり幅は小さいと考えられる。
2、価格は?
「いくらで」買うかは㎡154万円に対して、価格表の数字は1割程度高い。
タワーマンション節税や外国人の投資が旺盛な都心のタワーなので、
新築で同様の競合物件がない中では、需給バランスは逼迫しているタイミングだろう。
売主側としては、高値追いをしたくなるところだが、購入する側としては冷静に考えたい。
階数別中古騰落率(新築時からの値下がり率)は高層階ほど不利である。
しかし、これは物件によることが多い。1階層で同一面積と間取りでいくら価格を上げるかはかなり物件差が大きい。
この物件は比較的階数価格差が大きい。売却の際の価格の値下がりが気になるなら、低層階の方が固い。
自分で住みたい人にはおススメしないが、売買益を狙いたいなら、倍率の高い住戸はお買い得になる可能性が高い。
低層階の間数の少ない住戸はグロス価格帯も安めなので、再販の時の苦労は少ないと思われる。
3、仕様は?
立地と外観という「男」目線で価格が決まるが、内装や仕様という「女」目線での評価は異なる。
坪500万円以上の物件はそれだけの質感が必要になるものの、本物件はそんな高仕様ではない。
それは時間が経ち、中古マンションの比較の中では不利に働く可能性がある。
10年以内に住み替える前提で、5年程度でも売り抜けられればOKと考えるなら、許せる範囲である。
4、立地の評価は?
目黒は山手線の駅であり、三田線・南北線の開通と目黒線への相互乗り入れは都心勤めの働き手には魅力的である。
目黒線の先の後背人口が多いこともあり、将来的にもその人たちの「いつかは目黒」の憧れも根強くある。
駅前再開発の規模から隣の恵比寿ガーデンプレイスとの比較においても将来価値は高いと推定される。
また、目黒は立地特性上、目黒川に降りる側への高低差が大きく、開発が見込みにくい。
これらのことから、この場所の評価は将来的にも高くあり続けるであろう。
[第443号]「ブリリアタワーズ目黒の攻略法」
2015年07月23日