耐震偽造をした建築士がまた出てしまった。
6月に建築基準法改正により住宅着工戸数が激減している中、再発したのはいかにも皮肉だ。
なぜなら、構造計算書偽造がないように法改正したものの、中小の零細が多い建築事務所は、作業が膨大に増えながらも報酬は相変わらず。
そうなると、手抜き仕事が増えそうな悪循環になっているようにも見える。
ビジネスの世界では信用を失うとそのつけは非常に大きい。
特に住宅の設計は手間が掛かる割りに報酬が低いことで有名だ。亡くなられた黒川紀章氏のように大規模な施設を設計できる建築家はごく一部。
安心・安全に対してコストをかけるようになったデベロッパーも増えてきたので、購入者サイドとしても、こうした傾向がより一層進むよう理解を深める必要があるように思う。
[第136号]耐震偽装と住宅着工(10/16)
2007年10月16日