持家を初めて購入する人を1次需要層、2度目以降を2次需要層と呼ぶ。
マンション購入者は1次が減り、2次が増えてきている。
これは人口の年齢構成に依存しているので、やがて2次の方がメインになるだろう。
そんな中、大手デベロッパーのブランド戦略は2次需要層にシフトしている。
購入者の満足度を上げるための施策が幅広く行われているのは、10年前にはなかったことだ。
この傾向は2次需要層の増加に連れて、より拍車がかかることだろう。
年齢が上がるに従って持家率は上がるので、少子化の人口構成では全体の持家率は上がる一方だ。
持家率が上がれば、持家所有者を優遇する政策が取られやすい。
インフレターゲットもその1つだ。資産はインフレさせる方向に向く可能性は高い。
資産インフレは持てる者には有利だが、持たざる者には不利になり、差が付く。
住宅購入を得策ではないと考える賃貸層を私は憂える。
就職氷河期のように、新規参入組には厳しい購入環境は待っていても有利になる可能性は低い。
少し背伸びしてでもハードルを越えて、持家世帯にならなければ、事態は悪化するだけかもしれない。
[第381号]「少子化とインフレ」
2013年03月06日