4/11の日経の1面を飾った表題ですが、概略は不動産の取引に関して、登記簿をきっかけに、購入者側に対して売買価格を調査し、公表するというものです。
不動産の業者間取引はレインズというシステムで共有化されており、ここに成約時の価格が掲載されています。これをまとめれば既にシステム化されているので簡単なのですが、こうした取引価格は顧客との情報格差を維持するために必要と考えられているので、公開に対しては反対が根強いのが実態です。
そこで考えられたのが取引をした人から情報を取得しようという事です。この方がコストもかかるし、タイムラグも出るので、国土交通省の執念が感じられる方法と言えます。
「事業者側との情報格差を縮めるには、顧客側が情報交換するコミュニティを作るしかない」というのが私の持論で、この考えを具現化したのが、「住まいサーフィン」と言えます。今回の場合でも最終的にこの手段を取るしかなかったというのは、この意を強くした次第です。
■不動産の世界観を変えるのは顧客自身である■
私はその可能性に賭けてみたいと思っています。
[第72号][不動産の取引価格の公表]に思う(4/12)
2006年04月12日