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住信SBIネット銀行の住宅ローンは低金利で団信の保障も手厚いので、人気が高いです。これから住宅ローンを借りる人の中には、住信SBIネット銀行を検討中の方も多いでしょう。
住信SBIネット銀行の住宅ローン取扱額は年々増加していて、2023年10月には総取扱額が10兆円を突破しました。
しかし、これだけ条件が良いと、何かデメリットがあるのではないか?と不安に思われることもあるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、住信SBIネット銀行の住宅ローンの特徴や金利、デメリットについて解説します。メリットだけではなくデメリットも知って、後悔しない住宅ローン選びをしましょう。
目次
1. 住信SBIネット銀行の特徴
住信SBIネット銀行は、三井住友信託銀行とSBIホールディングスが共同出資して設立したインターネット銀行(以下、ネット銀行)です。
2023年3月には、国内のネット銀行で初めて東証スタンダード市場に上場しました。
それでは、住信SBIネット銀行の住宅ローンにはどんな特徴があるのか見ていきましょう。
住信SBIネット銀行住宅ローンの特徴
- ① 低金利
- ② 金利上乗せなしの団信が充実
- ③ 返済期間50年の住宅ローンもある
住信SBIネット銀行の特徴その1は、住宅ローン金利の低さです。住信SBIネット銀行は物件価格80%以下の借り入れ、つまり自己資金(頭金)を20%以上出すことで、金利がさらに低くなります。
新規借り入れの場合、変動金利の最安金利は0.448%、固定金利は1.303%(10年固定)となります。借り換えの場合は、変動金利は新規借り入れと同じく0.448%、固定金利は少し金利が高くなり1.335%(10年固定)です。
※2024年11月時点の金利
自己資金がゼロの場合でも金利は低いです。さらに、住信SBIネット銀行は事務取扱手数料や諸費用も住宅ローンに含めることができます。
住信SBIネット銀行の住宅ローン変動金利(2024年11月)
借入金額 | 最安金利 |
---|---|
物件価格80%以下 (自己資金20%以上) |
0.448%~ |
物件価格の80%超~100%以下 (自己資金0~10%) |
0.480%~ |
物件価格の100%超 (諸費用等を含める) |
0.484%~ |
諸費用を含めた住宅ローンでも、最安金利は0.484%です。変動金利は0.5%台~という金融機関も多いので、住信SBIネット銀行の金利はかなり魅力的だということが分かります。
住信SBIネット銀行の特徴その2は、金利上乗せなしの団信が充実していることです。住信SBIネット銀行の「スゴ団信」は、金利を上乗せしなくても、3大疾病※になった場合は住宅ローン残高の50%を保障。さらに、全疾病保障も付いています。
※3大疾病とは、がん・脳卒中・急性心筋梗塞のこと
スゴ団信については記事の後半で詳しく解説します。
住信SBIネット銀行の特徴その3は、住宅ローンの最大返済期間が50年ということです。多くの金融機関では、住宅ローンの返済期間は35年までとなっています。
返済期間が長いと、どんなメリットがあるでしょうか。
返済期間が長いメリット
- ● 月々の返済額が減るので、マイホームの選択肢が広くなる
- ● 団信にも長く加入できる
返済期間が長くなることで、月々の住宅ローン返済額も少なくなります。例えば7,000万円を住宅ローンで借り入れたとき、住信SBIネット銀行の金利で試算してみると、月々の支払額は4.5万円以上減るという結果になりました。
マンションを中心に住宅価格が高騰しているので、支払額を抑えられるのは嬉しいですよね。
また、返済期間が長くなることで団信への加入期間も長くなります。
返済期間50年の住宅ローンについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
借入期間50年の住宅ローンってどうなの?メリットとデメリットを解説!
借入期間50年の住宅ローンのメリット・デメリットについて解説します。
2. 住宅ローンの基礎知識
住信SBIネット銀行の住宅ローンの特徴を見ていきました。しかし、住宅ローンを検討中の方にはこのような方もいらっしゃるかと思います。
- ● 住宅ローンについて、そもそもよく分からないことが多い
- ● 変動金利と固定金利どっちがいいの?
- ● 団信って何?金利上乗せしてまで手厚くした方が良いの?
そこで、この章では住宅ローンの基礎知識について解説いたします。
住信SBIネット銀行のことだけを知りたいという方は、次の章「3.住信SBIネット銀行のスゴ団信」をご覧ください。
変動金利と固定金利の違いと、メリット・デメリット
住宅ローンの金利タイプは、変動金利と固定金利の2種類に分かれています。
変動金利は返済期間中に金利が変わるタイプで、固定金利は金利がずっと一定のタイプです。
ただし、固定金利の中には期間選択型というものもあります。期間選択型固定金利は選択した期間中の金利は一定で、その後は変動金利または固定金利を選択することになります。
例えば、10年固定で元利均等返済(毎月返済額が一定)を選ぶと、最初の10年間は支払額が変わりません。11年目には変動金利か固定金利のどちらかを選択します※。
※手続きをしなければ自動的に変動金利になる金融機関も多いです。
変動金利と固定金利それぞれのメリット・デメリットは、このようになります。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
変動金利 | ・金利が低いため3つのメリットがある ①返済額が抑えられる ②借入金額が増やせる ③審査が通りやすい ・返済リスクに対する2つのルールがある ・しばらく金利が変動していない |
・返済額が上昇するリスクがある ・常に金利情報をチェックする必要がある ・2つのルールで援助された返済額は 最終時に支払わなければならない |
(全期間) 固定金利 |
・全期間返済額が変わらなくて安心 ・金利の変動をチェックする必要がない |
・変動金利よりも金利が高い ・金利の上昇がないと支払額で損をする |
月々の返済額を抑えたい方や借入金額をなるべく増やしたい方におすすめなのは変動金利です。
最新の調査によると、住宅ローンを借りた人の76.9%が変動金利を選択しています。
参考:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者調査(2024年4月調査)」(https://www.jhf.go.jp/about/research/loan_user.html)
ただし、変動金利はメリットが大きい分リスクも高いです。デメリットに記載しているように、返済額が上昇する可能性があります。
2024年7月、日銀は政策金利の追加利上げを決めたので、住信SBIネット銀行の変動金利も引き上げられました。今後も、利上げが続く可能性があります。
変動金利には2つのルール(5年ルール・125%ルール)があるので返済額が大幅に急上昇することはないですが、金利が上がった分は最終返済時にしわ寄せされます。
金利が高くても安心感が欲しいという方には、固定金利(全期間固定金利)がおすすめです。金利はずっと一定なので、返済額も変わりません。※元利均等返済の場合
デメリットは金利の高さです。金利が高いと購入できる住宅も限られてしまいます。
変動金利と固定金利については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
変動金利と固定金利、どっちがいい?最新の住宅ローン金利推移についても解説!
変動金利と固定金利のそれぞれのメリットや向いている人、相場について解説します。
住宅ローンの金利相場
次に、住宅ローンの金利相場がどれくらいなのかご説明します。
住宅ローンの金利は、金融機関によってさまざまです。住宅ローンを貸してくれる主な金融機関は、メガバンク(都市銀行)・地方銀行・ネット銀行・信用金庫の4種類に分かれます。
一般的には、ネット銀行<メガバンク<地方銀行=信用金庫という順番で金利が高くなっています。
ただし、各金融機関・個人の審査結果によって金利は大きく異なるので、地方銀行(または信用金庫)でもネット銀行並みの金利で借りられることもあります。
メガバンクとネット銀行の場合、金利相場はこのようになっています。
金利タイプ | 相場 |
---|---|
変動金利 | 0.4~0.5%台前後 |
10年固定金利 (当初期間引下げ) |
1.1~1.7%台前後 |
10年固定金利 (全期間引下げ幅一定) |
1.6~2.0%台前後 |
全期間固定金利 (フラット35) |
1.84% |
※2024年11月時点の情報
最新の金利相場や各金融機関の金利について詳しく知りたいという方は、毎月更新しているこちらの記事をご覧ください。
住宅ローンの金利相場をタイプ別に徹底比較!お得に借り入れするために!
最新の金利相場について解説をし、タイプ別に金利を比較します。
住宅ローンの団信(団体信用生命保険)
つづいて、団信(団体信用生命保険)についてご説明します。
団信とは、住宅ローンの返済中に債務者(ローンを借りた人)に万が一のこと※があった場合、残りの住宅ローンが保険金により弁済される制度です。
※死亡や高度障害状態になること
団信の中にはがんなどの特定疾病が保障される特約もあるので、それらと区別して「一般団信」とも言います。
基本的には、住宅ローンを借りる際に一般団信への加入が必須となっています。
ここで、既往症や持病がある方は不安になるかもしれません。ですが、ご安心ください。金融機関によっては「ワイド団信」というものが用意されています。
ワイド団信とは、健康上の理由で一般団信に加入ができない人向けに引受基準を緩和した団信のことです。
また、全期間固定金利のフラット35は団信への加入が任意になっています。
一般団信は金利を上乗せせずに加入できます。さらに、各金融機関は一般団信に加えて独自の団信(特約)を用意して、差別化を図っています。
- 対象の病気(例)
- ● 所定のがん
- ● 3大疾病(がん・脳卒中・心筋梗塞)
- ● 7大生活習慣病(がん・脳卒中・心筋梗塞・高血圧性疾患・糖尿病・肝硬変・慢性腎不全)
- ● すべての病気やケガ
- 保障内容(例)
- ● 所定のがんと診断されたら住宅ローン残高は0円となる
- ● 特定の疾病により就労不能状態が30日以上継続した場合、最長12ヶ月まで月々の返済を保障
- ● 疾病などにより就労不能状態が13ヶ月を超えた場合、住宅ローン残高は0円となる
- ● がん先進医療を受けると、通算1,000万円まで治療費を給付
上記のような特約を付けるには、金利を上乗せすることが多いです。
例えば住宅ローン審査の結果1.7%の金利で融資を受けることになり、がん保障(金利上乗せ0.2%)の団信に加入するとします。この場合、適用される金利は1.9%になります。
金融機関によっては、金利を上乗せしなくてもがん団信などの特約を付けられることがあります。しかし年齢制限などの条件が設けられていることも多いので、しっかり確認するようにしましょう。
3.住信SBIネット銀行のスゴ団信
次に、住信SBIネット銀行のスゴ団信について詳しく見ていきましょう。スゴ団信は、借り入れ時年齢が50歳以下の人と50歳を超える人で、保障内容が違います。
以前までは満40歳未満の人の保障が特に手厚かったのですが、対象年齢が拡大され、2024年8月から「満50歳以下の人」に変更されました。
※最新の情報・適用条件は、住信SBIネット銀行ホームページなどでご確認ください。
50歳以下なら、金利上乗せなしで3大疾病保障(50%)
借り入れ時年齢が50歳以下の場合、金利上乗せなしの基本プランに「3大疾病保障(50%)」が付いてきます。3大疾病保障とは、がん・脳卒中・急性心筋梗塞で所定の状態になった場合に、住宅ローン残高が保障される特約です。
画像出典:住信SBIネット銀行ホームページ
がんの場合は所定の「悪性新生物」と診断確定されると、住宅ローン残高が保障されます。つまり、他の金融機関でもおなじみの「がん団信」ということです。
急性心筋梗塞と脳卒中の場合は、60日以上所定の状態が続くか、所定の手術を受けたら住宅ローン残高が保障されます。
なお、金利上乗せなしで保障されるのは住宅ローン残高の50%です。40歳未満なら金利を0.2%、40歳以上なら金利を0.4%上乗せすることで、住宅ローン残高は100%保障されるようになります。また、40歳以上であっても金利を0.25%上乗せすることで50%保障、0.40%上乗せで100%保障を付けられます。
50歳を超えた人でも、全疾病保障が付帯する
住信SBIネット銀行のスゴ団信では、すべての年齢の人に全疾病保障が付帯されます。
全疾病保障とは、けが・病気によって就業不能状態になったときに保障される特約です。就業不能状態は、入院だけでなく医師の指示により自宅等において療養している場合も含まれます。
住信SBIネット銀行の全疾病保障には、「特定疾病および重度慢性疾患※に該当する保険金の支払い」と「それ以外のけが・病気の保険金・見舞金の支払い」があります。
※特定疾病=悪性新生物(がん)・急性心筋梗塞・脳卒中、重度慢性疾患=高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎のこと
特定疾病および重度慢性疾患に該当する保険金の支払い
特定疾病および重度慢性疾患(以下、特定疾病等とします)に該当したときの保険金は、①就業不能保険金と②債務繰上返済支援保険金の2種類に分かれます。
画像出典:住信SBIネット銀行ホームページ
就業不能保険金とは、特定疾病等によって就業不能状態となりその状態が継続したときに、住宅ローン返済相当額が最長12ヶ月分支払われるものです。
もしがんなどで入院することになったら、安定した収入がなくなってしまいます。さらに入院代や治療費も必要です。しかし就業不能保険金があれば住宅ローン返済分の保険金は支払われるので、治療に専念できるでしょう。
もう1つの保険金が、債務繰上返済支援保険金です。
特定疾病等によって就業不能状態となり、12ヶ月を経過した日の翌日午前0時まで就業不能状態が継続した場合は、住宅ローン残高全額が保障されます。つまり、住宅ローン残高が0円になるということです。
それ以外のけが・病気の保険金・見舞金の支払い
「全」疾病保障という名前のとおり、特定疾病以外の病気やけがでも保障対象になることがあります。この場合の保険金は、①就業不能保険金、②債務繰上返済支援保険金、③長期就業不能見舞金の3種類に分かれます。
画像出典:住信SBIネット銀行ホームページ
特定疾病・重度慢性疾患以外の病気やけが(以下、その他の病気やけがとします)をした場合の就業不能保険金についてご説明します。
病気やけがの状態が3ヶ月を超えて継続し、就業不能状態である期間中の住宅ローン返済日が到来した場合に、返済相当額が最長21ヶ月分支払われます。
免責期間が3ヶ月あることは念頭に置きましょう。
その他の病気やけがをした場合の債務繰上返済支援保険金は、病気やけがにより就業不能状態となり、24ヶ月を経過した日の翌日午前0時まで就業不能状態が継続した場合に住宅ローン残高全額が保障されます。特定疾病等の場合よりも長い就業不能期間が必要です。
長期就業不能見舞金とは、病気やけがにより就業不能状態となり、12ヶ月を経過した日の翌日午前0時まで就業不能状態が継続した場合、見舞金30万円が支払われるものです。
住宅ローンの返済期間は長いです。人生は何が起きるか分からないため、思わぬ病気やけがで働けなくなってしまう可能性は誰にでもあります。いざというときのためにも、全疾病保障が付いていると安心です。
ただし、精神障害は全疾病保障の対象外となるのでご注意ください。
4.借入金額別に月々の住宅ローン返済金額をシミュレーション
次に、住信SBIネット銀行で住宅ローンを借りた場合に月々の返済額がどうなるのか見ていきましょう。
今回は、多くの人が利用する変動金利でシミュレーションしてみます。
審査の結果、①0.448%(自己資金20%)または②0.480%(自己資金なし)で融資されることになったと仮定しました。
また、借入金額は3000万円~1億5000万円で設定しています。②のパターンの場合は、物件金額=借入金額です。
住信SBIネット銀行は最大で2億円まで借りることができます※。都心のマンション価格は1億円台であることも多いので、住宅ローンを使って高額物件を買いたいという人にもおすすめです。
※借入可能金額は個人の年収等によって変わります。
パターン①(自己資金20%、金利0.448%)
物件金額 | 自己資金 | 借入金額 | 月々の返済額 |
---|---|---|---|
3,000万円 | 600万円 | 2,400万円 | 約61,700円 |
4,000万円 | 800万円 | 3,200万円 | 約82,300円 |
5,000万円 | 1,000万円 | 4,000万円 | 約102,900円 |
6,000万円 | 1,200万円 | 4,800万円 | 約123,500円 |
7,000万円 | 1,400万円 | 5,600万円 | 約144,000円 |
8,000万円 | 1,600万円 | 6,400万円 | 約164,600円 |
9,000万円 | 1,800万円 | 7,200万円 | 約185,200円 |
1億円 | 2,000万円 | 8,000万円 | 約205,800円 |
1億1,000万円 | 2,200万円 | 8,800万円 | 約226,400円 |
1億2,000万円 | 2,400万円 | 9,600万円 | 約247,000円 |
1億3,000万円 | 2,600万円 | 1億400万円 | 約267,500円 |
1億4,000万円 | 2,800万円 | 1億1,200万円 | 約288,100円 |
1億5,000万円 | 3,000万円 | 1億2,000万円 | 約308,700円 |
※返済期間35年、元利均等返済とする
パターン②(自己資金なし、金利0.480%)
物件金額 (借入金額) |
月々の返済額 |
---|---|
3,000万円 | 約77,600円 |
4,000万円 | 約103,400円 |
5,000万円 | 約129,300円 |
6,000万円 | 約155,200円 |
7,000万円 | 約181,000円 |
8,000万円 | 約206,900円 |
9,000万円 | 約232,800円 |
1億円 | 約258,700円 |
1億1,000万円 | 約284,500円 |
1億2,000万円 | 約310,400円 |
1億3,000万円 | 約336,300円 |
1億4,000万円 | 約362,100円 |
1億5,000万円 | 約388,000円 |
※返済期間35年、元利均等返済とする
自己資金を20%用意する(借入金額を購入価格の80%以内にする)ことで、金利も低くなります。同じ物件でも月々の返済金額は大きく異なります。
ただ、住信SBIネット銀行は自己資金ゼロの場合でも十分低金利です。無理に自己資金を捻出するのはおすすめしません。
参考までに、パターン①とパターン②の総支払額の差は100~200万円前後になります。
パターン①(自己資金20%)とパターン②(自己資金ゼロ)の総支払額
物件金額 | パターン①の総支払額 | パターン②の総支払額 |
---|---|---|
5,000万円 | 約5,300万円 (内、自己資金1,000万円) |
約5,400万円 |
1億円 | 約1億600万円 (内、自己資金2,000万円) |
約1億800万円 |
※計算上、金利は一定とする
5.住信SBIネット銀行の住宅ローンのデメリット
ここまで、住信SBIネット銀行のメリットを中心に解説してきました。
住信SBIネット銀行は金利が低いだけでなく団信が手厚いです。さらに、返済期間を長くすることも可能です。ですが、いざ住信SBIネット銀行で住宅ローンを借りようとしたところ、思わぬ落とし穴があるかもしれません。
最後に、住信SBIネット銀行で住宅ローンを借りる場合のデメリットをご説明します。
住宅ローンの相談窓口(店舗)が限られている
住信SBIネット銀行はネット銀行ですが、WEB申込コースだけでなく対面相談コースも取り扱っています。最安金利や団信の内容も同じです。「金利が安いネット銀行で借りたいけど、対面で相談したい」という方にぴったりのように思われます。
しかし、住信SBIネット銀行の相談窓口はすべての都道府県にあるわけではないので、注意が必要です。
例えば北陸・東海エリアの場合は、窓口は愛知県名古屋市内の3店舗だけです。提携先店舗で相談に乗ってもらえることもあるようですが、基本的には大都市以外ではWEB申込コースだけと考えた方が良いでしょう。
住宅ローンの事務手数料が高い
住信SBIネット銀行の住宅ローンは、事務手数料が借入金額×2.20%(税込)かかります。
例えば5,000万円を借りた場合、事務手数料は110万円です。借入金額が大きい場合は、事務手数料だけで200万円近くかかってしまうことも。
住宅ローンの事務手数料は金融機関・住宅ローン商品によってさまざまです。金融機関によっては、事務手数料が定額型のところもあります。
多少金利が高くなっても住宅ローンの諸費用を抑えたいという方は、定額型の方がおすすめです。
楽天銀行以外の2銀行は、定額型と定率型どちらか好きな方を選ぶことが可能です。ただ、定額型の場合は定率型よりも金利は少し高くなります。
また、みずほ銀行では手数料がかからない「借入時負担ゼロ型」も取り扱っています。こちらのタイプは手数料がかからない代わりに、金利は通常(定率型)よりも0.2%ほど高いです。
住宅ローン審査が厳しいという口コミもある
ネット銀行は金利が低くて団信が充実していますが、一般的にはメガバンクや地方銀行よりも審査が厳しいとも言われています。
住まいサーフィンにもこのような体験談が投稿されています。
正社員として、住宅ローンを申請。当時一番金利が安いと思われるネット銀行を希望していました。ただ、マンション購入までの準備時間が短かったこともあり、頭金が少なかったことが原因で、ネット銀行の審査は通りませんでした。結局、大手銀行のローンを契約することになりました。>>この体験談をもっと詳しく見る
変動金利が低く有利だったため、ネット銀行で契約しました。頭金を数百万円貯めていたものの、金利が低いのでフルローンで審査に出しました。ですが、結局頭金を引いたくらいの金額でしか審査が通らず、希望通りにはなりませんでした。>>この体験談をもっと詳しく見る
住信SBIネット銀行についても、SNSなどで「住宅ローン審査に通らなかった」という口コミを見かけることがあります。住信SBIネット銀行の住宅ローン申し込み条件を確認してみましょう。
住信SBIネット銀行の住宅ローンにお申込みいただける方
- 次の条件をすべて満たす個人のお客さま
- ● 借入時満18歳以上満65歳以下で、完済時満80歳未満のお客さま
- ● 安定かつ継続した収入があるお客さま
- ● 当社指定の団体信用生命保険にご加入を認められるお客さま
- ● 国内にお住まいのお客さま
審査に通らなかった場合は、「安定かつ継続した収入があるお客さま」に該当しなかった可能性があります。
住宅ローン審査のポイントについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
マンション購入時の住宅ローン審査の基準とは?審査に通るためのポイントも解説!
住宅ローン審査の基準となるポイントや住宅ローン契約前の注意点について解説します。
住信SBIネット銀行にはつなぎ融資がない
つなぎ融資とは、住宅の引き渡し前に発生する費用を一時的に立て替えるローンのことです。
住宅購入の費用は引き渡し時に発生しますが、注文住宅などの場合は「土地の購入費」「着工金」「中間金」を事前に支払う必要があります。これらを現金で用意するのが難しい場合に利用するのがつなぎ融資です。
住信SBIネット銀行では、このつなぎ融資を取り扱っていません。つなぎ融資を利用したい方にとっては、大きなデメリットのように思えます。
しかし、住信SBIネット銀行は他社で借入したつなぎ融資分を新規借入に含めることは可能です。他の会社でつなぎ融資の手続きが必要なので手間は発生しますが、金利や団信などが魅力の住信SBIネット銀行で住宅ローンは借りられます。
また、住信SBIネット銀行は「土地先行プラン」という住宅ローン商品を取り扱っています。土地の決済と建物の竣工・引き渡し時の2回に分けて融資してもらえる商品です。着工金・中間金の融資が不要な場合は、この住宅ローン商品を検討するのも良いでしょう。
つなぎ融資について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
6.まとめ
今回の記事では、住信SBIネット銀行の住宅ローンの特徴や団信、デメリットについて解説しました。
住信SBIネット銀行の住宅ローンは金利も魅力的ですが、特に注目すべきは、独自の団体信用生命保険である「スゴ団信」です。がん以外の疾病も保障対象になります。
また、住信SBIネット銀行は返済期間50年の住宅ローンも組めるので、20代の方にもおすすめです。
以下の記事では、最新の住宅ローンの金利について詳しく解説しています。毎月更新しているので、最新の金利動向が知りたい方はこちらをご覧ください。
住宅ローンの金利推移について解説をし、住宅ローンを借りるのに相応しいタイミングについてもお伝えします。
ところで、住宅ローンは低金利が続いていますが、マンション価格の高騰は続いています。
物件価格の高騰以外にも、将来の金利上昇、2024年問題による建築費高騰、人口減少といった不安要素は多くあります。マンション購入で後悔しないためには、より一層の情報収集が重要です。
とはいえ、どうすれば良いか分からないという方も多いでしょう。
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