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住まいサーフィン編集部

マンションを購入するために貯金は必要?必要費用や注意点を解説!

2023年12月06日

更新日最終更新日:

マンション購入を検討している人にとって、貯金がどれくらい必要なのかは気になる問題です。「貯金はほとんどないけど、近い将来マンションを買いたい」と考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、マンションを購入するために必要な費用や、貯金が少ない状態で購入する際の注意点について解説していきます。

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

1998年開設、マンションの適正価格や資産価値を判断するための価格情報サイト「住まいサーフィン」が運営。
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1. マンション購入にはいくら必要?

まずは、マンション購入時に必要な費用を見ていきましょう。
詳しく解説した過去の記事もご紹介しますので、是非そちらと併せてご覧ください。

マンション購入時の頭金の目安

頭金とは、不動産などの高額な買い物の際に分割払い(ローン)で支払う金額とは別に、購入と同じタイミングで現金で支払う代金のことです。
マンション購入代金から頭金を引いた額が住宅ローンの借入額となるため、頭金を多く支払えば、その分住宅ローンの借入額を抑えられることになります。

毎月の住宅ローン支払額を少なくするために、貯金を頭金の支払いに充てたい方も多いかと思いますが、実際に頭金はどのくらい支払われているのでしょうか。

2022年度 フラット35利用者調査」の調査結果では、下記のようになっています。

物件種別 平均金額 割合
新築マンション 987.8万円 20.4%
中古マンション 528.9万円 16.8%
建売住宅 317.7万円 8.5%

新築マンション購入時の頭金(手持金)平均金額は980万円以上となっていますが、これはあくまで平均金額です。
着目したいのはその割合。新築でも中古でも、平均して1.6~2割の頭金を用意しています。
フラット35の場合は1割以上頭金を支払うことで金利が下がるので、1割以上用意する利用者が多いことが推測されます。

次に、三井住友信託銀行による調査「2023年令和の“住まい”と住宅ローン事情」では、下記のような結果となっています。

  • • 全年代平均で、48.1%が頭金ゼロまたは1割
  • • 30代では、68.6%が頭金ゼロまたは1割

今は住宅ローンの金利(変動金利)がかなり低い状態が継続しており、住宅ローン減税もあるので、頭金を支払わずに購入する人が昔よりも多いと考えられます。
現在においては、頭金支払いのための貯金は、絶対に必要なものではないと言えるでしょう。

マンション購入時の頭金目安はいくら?頭金ゼロでの購入は可能かをチェック!

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頭金がいくら必要なのか、また頭金ゼロでの購入は可能なのか?を解説していきます。

マンション購入時の初期費用

初期費用は新築マンションと中古マンションで異なってきますが、今回は新築マンションの場合を見ていきましょう。
中古マンションの初期費用については、こちらの記事をご覧ください。

中古マンション購入にかかる費用とは?失敗しないための注意点も解説!

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中古マンション購入にかかる初期費用、中古マンション購入で失敗しないための注意点を詳しく解説していきます。

新築マンションの購入には、下記の諸費用が必要になります。

新築マンション契約時・金銭消費貸借契約時にかかる初期費用

  • ● 申込金
  • ● 売買契約書 印紙税
  • ● 手付金
  • ● 頭金
  • ● 住宅ローン契約書 印紙税(電子契約なら不要)

 

新築マンション引き渡し時にかかる初期費用

  • ● 管理準備金・修繕積立基金
  • ● 住宅ローン事務手数料・保証料
  • ● 火災保険料・地震保険料
  • ● 登記の登録免許税
  • ● 司法書士依頼料
  • ● 固定資産税等清算金
  • ● オプション費用(オプションを申し込んだ場合)

 

新築マンション入居後にかかる初期費用

  • ● 不動産取得税
  • ● 固定資産税、都市計画税

初期費用の総額は購入したマンションの金額によって異なります。
新築マンションの場合、一般的には購入金額の3~7%が相場のようです。
上記以外にも、住宅購入後には家具・家電購入費用や引越し費用がかかります。

このようにマンション購入時には多くの自己資金が必要になります。貯蓄が少ないのにそんなに多く出せない、と心配になるかもしれません。
しかし、貯金を使わずに諸費用を支払う方法があります。それが諸費用分を借りる「諸費用ローン」です。

ネット銀行など一部の金融機関では、諸費用も含めた住宅ローン(オーバーローン)を組めることがあります。
ただし、オーバーローンは取り扱っていない銀行も多く、さらにオーバーローンだと金利が高くなる場合もあるので、諸費用分の貯金はある方が良いでしょう。

なお、新築マンションの場合は引き渡しまで1年以上かかる場合もあります。
今は貯金が少ないという方でも、手付金等の契約時に必要な費用を工面できれば、引き渡しまでの間に貯めることもできます。

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新築分譲マンション購入の流れと初期費用をご紹介しています。

2.貯金がないとマンションは買えない?

ここまで、マンション購入時にかかる費用について解説してきました。
「意外と、貯金が少なくてもマンションを購入できそう」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

つぎに、貯金なしでもマンションを買うことはできるのか、見ていきましょう。

貯金がなくても、住宅ローンの審査次第!

頭金をゼロにして、さらに諸費用も含まれる住宅ローン(オーバーローン)を利用すれば、貯金がない場合でもマンションを購入可能です。

ただ、住宅ローン審査に通るかどうかが問題となります。

オーバーローンの場合は総返済額も多くなるので、審査がより厳しくなります。
また、年齢や年収等にもよりますが、住宅ローンは頭金があった方が通りやすいです。

頭金がない場合やオーバーローンを利用した場合は借入額が大きくなり、その分の利子額も増えます。
返済額に無理がないかしっかりと検討することが大切です。

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貯金しながら賃貸に住むよりも、購入した方が良いケースも!

目標額まで貯金をしながら賃貸マンションに住む人も多いと思いますが、貯まるのを待つよりも早々に購入をした方が良い場合があります。

例えば500万円を貯めるために、毎月5万円さらに年2回のボーナスでそれぞれ20万円(年間100万円)の貯金をするとしても、目標額に到達するまでに5年かかります。
この5年間は家賃を払い続けることになりますが、家賃が月10万円だとすると総額は600万円に!
家賃は払ったら戻ってきません。

先ほども書いたように、今の住宅ローンは低金利で、さらに住宅ローン控除もあります。
住宅ローンの金利が実質ゼロ以下になる場合もある、かなりお得な状況と言えます。

試しに、現在支払っている家賃と、マンションを購入した場合の毎月の返済額を比較してみましょう。
その差があまりないなら、貯金が貯まるのを待つよりも早めに購入した方が良いでしょう。

また、資産性が高いマンションを購入できれば、万が一の時には売ることで利益を得ることもできます。

3.貯金が少ない状況で購入する場合の注意点は?

最後に、貯金が少ないまたは貯金ゼロの状態でマンションを購入する場合はどのようなことに注意するべきか、見ていきましょう。

先を見据えたマネープランを考える

マンションを購入した後、毎月の住宅ローン返済以外にも管理費や食費、光熱水費など様々な支出があります。
お子さんの教育費もありますし、車や家具家電は買い替えなければいけない時期も来ます。

将来の生活を具体的に考えて、早めにマネープランを考えることが大切です。
毎月の収入のうちいくら残すのが良いのかは、ライフステージによって異なります。
もし将来は厳しい状況になりそうだとしても、早い段階から分かっていれば対策をすることができます。

また、マネープランは定期的に見直しましょう。
マンション購入時には住宅ローンの金利が低い場合でも、長い返済期間の中でその金利が上がる可能性もあります。
周辺環境は変化していくので、マネープランも都度アップデートをすることが大切です。

急な出費に備えた貯金を

住宅ローンの返済期間は長いので、マンション購入時には予想できなかった出来事が起こることも。
例えば、怪我や病気で入院してしまうことも考えられます。
万が一このようなことがあっても、貯金があれば安心です。

マンションを購入したら貯金がなくなったという方もいらっしゃるかもしれません。ローンを返済するだけで手一杯にならないように、毎月の返済額には多少の余裕があった方が良いでしょう。

また、金融機関によっては住宅ローンに「がん団信」などの特約をつけることもできます。
団信とは団体信用生命保険のことで、死亡時や高度障害状態になった場合、住宅ローンの残高がゼロになったり給付金がもらえたりします。

住宅ローンの利用には団信への加入が必須になる場合が多いですが、ご自身でがんや三大疾病への保障付き団信特約を追加できることも。
対象となる条件は金融機関によって異なります。一部金融機関では金利上乗せなしで特約を付けることも可能です。住宅ローンの検討時には、金利だけでなく団信の条件についても注目することをおすすめします。

また、既に加入している医療保険や生命保険がある場合は、本当に団信特約が必要なのか十分検討しましょう。

マンションの「資産価値」を意識する

貯金が少ない状態でマンション購入を考えている場合、どのマンションを買うか検討する段階で特に意識したいのが「資産価値」です。
なぜなら、資産価値の低いマンションだと、何かあっても引っ越しできない可能性があるからです。
いざというときに売れる家を探すことが大切です。

マンションを売却するときには住宅ローンを全額返済しなくてはなりません。
しかし、購入額よりも売却額が大幅に下落した場合は、売却時点のローン残高を下回ってしまう可能性があります。
その場合は手持ちの資金で不足分を補填する必要がありますが、貯金が少ないと補填できず、売りたいのに売れないという事態になってしまいます。

残債割れしたときの説明図

そのため、資産価値が高い、つまり値下がりしにくいマンションを買っておくと安心です。

4.まとめ

今回の記事では、マンションを購入するにあたって必要な費用や、貯金がない場合の注意点についてご紹介しました。

ただ漠然とお金を貯めるのではなく、ご自身の状況を踏まえて計画していきましょう。
欲しいマンションの価格帯や住宅ローンの金利など、マンションに関する情報収集も大切です。

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