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住まいサーフィン編集部

auじぶん銀行の住宅ローンにデメリットはある?金利や特徴も解説!

2024年05月14日

更新日最終更新日:

auじぶん銀行について、この記事で分かること

住宅ローンの金利は、金融機関によって大きく異なります。せっかくなら、低金利で条件が良いところで借りたいですよね。

auじぶん銀行は低金利な住宅ローンで有名ですが、金利以外にどんな特徴があるのでしょうか。また、何かデメリットはあるのでしょうか。
ローンを借りるときには、デメリットも含めて総合的に判断する必要があります。

今回の記事では、auじぶん銀行の住宅ローンについて解説します。

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

1998年開設、マンションの適正価格や資産価値を判断するための価格情報サイト「住まいサーフィン」が運営。
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売り手と買い手の情報格差が大きい住宅業界。
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1. auじぶん銀行住宅ローンの特徴

auじぶん銀行は、KDDIと三菱UFJ銀行が共同出資して設立したインターネット銀行(以下、ネット銀行)です。
2020年に、商号が「株式会社じぶん銀行」から「auじぶん銀行株式会社」に変わりました。

初めに、auじぶん銀行の住宅ローンにはどんな特徴があるのかご説明します。

auじぶん銀行住宅ローンの特徴

  • ① 低金利
  • ② サービス利用等の条件を満たすと、最優遇金利は0.3%台前半に
  • ③ 充実した団信

auじぶん銀行の特徴は住宅ローン金利の低さです。auじぶん銀行は新規借り入れの場合、変動金利は0.479%~で借り入れることができます。借り換えならさらに金利が低くなり、0.469%~です。
また、固定金利は1.195%~(10年固定)となります。
※金利は2024年10月時点の情報

住宅ローン金利の相場については後ほど解説しますが、auじぶん銀行の上記金利は相場と比較すると低い方です。ただ、「同じような金利の金融機関は他にもあるな」と思われた方も多いのではないでしょうか。

auじぶん銀行の最大の特徴は、サービスを利用することでさらに金利を引き下げられるところです。auじぶん銀行では、この金利引き下げのことを「住宅ローン金利優遇割」と呼んでいます。
引き下げとなる金利は、サービスごとに決まっています。

サービス名 引き下げ金利
auモバイル 0.07%引き下げ
じぶんでんき 0.03%引き下げ
auネット 0.03%引き下げ
auTV 0.02%引き下げ

4つのサービスをすべて利用することで、合計0.15%の引き下げとなります。引き下げ後の各種金利を見てみましょう。

  通常の金利 全サービス利用
(最優遇金利)
変動金利
(新規借入)
0.479%~ 0.329%
変動金利
(借り換え)
0.469%~ 0.319%
固定金利
(10年固定)
1.195%~ 1.045%
固定金利
(35年固定)
2.300%~ 2.150%

※2024年10月適用の場合の金利

変動金利については、なんと0.3%台前半で借りられます。
また、auじぶん銀行の住宅ローンの特徴は金利だけではありません。

auじぶん銀行は団信(団体信用生命保険)もかなり充実していて、金利上乗せなしでがん50%保障団信(がんだけでなく、4疾病も対象)に加入できます。
金利を上乗せしなくて良いだけでも嬉しいですが、がん50%保障団信には全疾病長期入院保障も付いてきます。万が一、ケガや病気で長期入院することになっても安心ですね。

他の金融機関だと、がん団信や全疾病保障団信に加入するためには金利を0.1%~0.3%上乗せとなることが多いです。
しかしauじぶん銀行は、金利を0.05%上乗せすることでがん100%保障団信に、0.15%上乗せすることでがん100%保障団信プレミアムに加入できます。
団信が充実した住宅ローンを選びたい、という方にもauじぶん銀行はおすすめです。
※これら特約付きの団信は、借入時に満50歳未満の人のみ加入可能です。

2. 住宅ローンの基礎知識

auじぶん銀行の住宅ローンの特徴を見ていきました。しかし、住宅ローンを検討中の方にはこのような方もいらっしゃるかと思います。

  • ● 住宅ローンについて、そもそもよく分からないことが多い
  • ● 変動金利と固定金利どっちがいいの?
  • ● 団信って何?金利上乗せしてまで手厚くした方が良いの?

そこで、この章では住宅ローンの基礎知識について解説いたします。
auじぶん銀行のことだけを知りたいという方は、次の章「3.auじぶん銀行の住宅ローン金利優遇割」をご覧ください。

変動金利と固定金利の違いと、メリット・デメリット

住宅ローンの金利タイプは、変動金利と固定金利の2種類に分かれています。
変動金利は返済期間中に金利が変わるタイプで、固定金利は金利がずっと一定のタイプです。

ただし、固定金利の中には期間選択型というものもあります。期間選択型固定金利は選択した期間中の金利は一定で、その後は変動金利または固定金利を選択することになります。
例えば、10年固定で元利均等返済(毎月返済額が一定)を選ぶと、最初の10年間は支払額が変わりません。11年目には変動金利か固定金利のどちらかを選択します
※手続きをしなければ自動的に変動金利になる金融機関も多いです。

変動金利と固定金利それぞれのメリット・デメリットは、このようになります。

  メリット デメリット
変動金利 ・金利が低いため3つのメリットがある
 ①返済額が抑えられる
 ②借入金額が増やせる
 ③審査が通りやすい
・返済リスクに対する2つのルールがある
・しばらく金利が変動していない
返済額が上昇するリスクがある
・常に金利情報をチェックする必要がある
・2つのルールで援助された返済額は
 最終時に支払わなければならない
(全期間)
固定金利
全期間返済額が変わらなくて安心
・金利の変動をチェックする必要がない
・変動金利よりも金利が高い
・金利の上昇がないと支払額で損をする

月々の返済額を抑えたい方借入金額をなるべく増やしたい方におすすめなのは変動金利です。
最新の調査によると、住宅ローンを借りた人の76.9%が変動金利を選択しています。
参考:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者調査(2024年4月調査)」(https://www.jhf.go.jp/about/research/loan_user.html)

ただし、変動金利はメリットが大きい分リスクも高いです。デメリットに記載しているように、返済額が上昇する可能性があります。
2024年7月、日銀は政策金利の追加利上げを決めたので、auじぶん銀行の変動金利も引き上げられました。今後も、利上げが続く可能性があります。
変動金利には2つのルール(5年ルール・125%ルール)があるので返済額が大幅に急上昇することはないですが、金利が上がった分は最終返済時にしわ寄せされます。

金利が高くても安心感が欲しいという方には、固定金利(全期間固定金利)がおすすめです。金利はずっと一定なので、返済額も変わりません。※元利均等返済の場合
デメリットは金利の高さです。金利が高いと購入できる住宅も限られてしまいます。

変動金利と固定金利については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。

変動金利と固定金利、どっちがいい?最新の住宅ローン金利推移についても解説!

変動金利と固定金利のそれぞれのメリットや向いている人、相場について解説します。

住宅ローンの金利相場

次に、住宅ローンの金利相場がどれくらいなのかご説明します。

住宅ローンの金利は、金融機関によってさまざまです。住宅ローンを貸してくれる主な金融機関は、メガバンク(都市銀行)・地方銀行・ネット銀行・信用金庫の4種類に分かれます。

一般的には、ネット銀行<メガバンク<地方銀行=信用金庫という順番で金利が高くなっています。
ただし、各金融機関・個人の審査結果によって金利は大きく異なるので、地方銀行(または信用金庫)でもネット銀行並みの低金利で借りられることもあります。

メガバンクとネット銀行の場合、金利相場はこのようになっています。

金利タイプ 相場
変動金利 0.4~0.5%台前後
10年固定金利
(当初期間引下げ)
1.1~1.7%台前後
10年固定金利
(全期間引下げ幅一定)
1.6~2.0%台前後
全期間固定金利
(フラット35)
1.82%

※2024年10月時点の情報

最新の金利相場について詳しく知りたいという方は、毎月更新しているこちらの記事をご覧ください。

住宅ローンの金利相場をタイプ別に徹底比較!お得に借り入れするために!

最新の金利相場について解説をし、タイプ別に金利を比較します。

住宅ローンの団信(団体信用生命保険)

つづいて、団信(団体信用生命保険)についてご説明します。
団信とは、住宅ローンの返済中に債務者(ローンを借りた人)に万が一のことがあった場合、残りの住宅ローンが保険金により弁済される制度です。
※死亡や高度障害状態になること
団信の中にはがんなどの特定疾病が保障される特約もあるので、それらと区別して「一般団信」とも言います。

基本的には、住宅ローンを借りる際に一般団信への加入が必須となっています。
ここで、既往症や持病がある方は不安になるかもしれません。ですが、ご安心ください。金融機関によっては「ワイド団信」というものが用意されています。
ワイド団信とは、健康上の理由で一般団信に加入ができない人向けに引受基準を緩和した団信のことです。
また、全期間固定金利のフラット35は団信への加入が任意になっています。

一般団信は金利を上乗せせずに加入できます。さらに、各金融機関は一般団信に加えて独自の団信(特約)を用意して、差別化を図っています。

  • 対象の病気(例)
  • ● 所定のがん
  • ● 3大疾病(がん・脳卒中・心筋梗塞)
  • ● 7大生活習慣病(がん・脳卒中・心筋梗塞・高血圧性疾患・糖尿病・肝硬変・慢性腎不全)
  • ● すべての病気やケガ
  • 保障内容(例)
  • ● 所定のがんと診断されたら住宅ローン残高は0円となる
  • ● 特定の疾病により就労不能状態が30日以上継続した場合、最長12ヶ月まで月々の返済を保障
  • ● 疾病などにより就労不能状態が13ヶ月を超えた場合、住宅ローン残高は0円となる
  • ● がん先進医療を受けると、通算1,000万円まで治療費を給付

上記のような特約を付けるには、金利を上乗せすることが多いです。
例えば住宅ローン審査の結果1.7%の金利で融資を受けることになり、がん保障(金利上乗せ0.2%)の団信に加入するとします。この場合、適用される金利は1.9%になります。

金融機関によっては、金利を上乗せしなくてもがん団信などの特約を付けられることがあります。しかし年齢制限などの条件が設けられていることも多いので、しっかり確認するようにしましょう。

団信についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

住宅ローンの団信はどこが充実してる?がん保障などの比較やおすすめの金融機関をご紹介!

住宅ローンの団信やがん保障について詳しく解説をします。

3.auじぶん銀行の住宅ローン金利優遇割

auじぶん銀行には、他の金融機関にはない「住宅ローン金利優遇割」があります。その内容を詳しくご紹介します。

auじぶん銀行の住宅ローン金利優遇割の対象となるサービスは、以下の4つです。
元々はauモバイルとじぶんでんきだけでしたが、2023年9月からネットとTVも追加されました。

サービス名 引き下げ金利
auモバイル 0.07%引き下げ
じぶんでんき 0.03%引き下げ
ネット 0.03%引き下げ
TV 0.02%引き下げ

組み合わせは自由で、4つのサービスすべてを利用すると金利が0.15%引き下げとなります。ただし、適用されるためには条件があります。詳しく見ていきましょう。

なお、下記情報は、2024年10月時点にauじぶん銀行公式ホームページに記載されている内容をまとめたものになります。条件等は変更される可能性がありますので、最新情報を確認するようにしてください。

auモバイル優遇割

auモバイル優遇割では、携帯電話(スマートフォン)をauで契約して条件を満たすことで金利が0.07%引き下げられます。
ただし、au回線の携帯を持っていればOKというわけではありません。

auモバイル優遇割の適用条件

  • ① auじぶん銀行口座へ登録したau IDの回線がauの家族割プラスに加入していること
  • ② ①の回線を含め、家族割プラスのカウント対象が2回線以上存在していること
  • ③ auじぶん銀行の住宅ローンを借り入れしていること
  • ④ 条件①~③全てを満たし、住宅ローン契約手続申込完了日までに手続きが完了していること

携帯電話がauの家族割プラスに加入していること、そしてそのカウント対象が2回線以上存在していなければなりません。
つまり、住宅ローンを借り入れする人がauの携帯電話を持っていても、他の家族全員が別のキャリアの場合は、auモバイル優遇割の対象外になります。
また、povo2.0・UQ mobileも対象外なのでご注意ください。

じぶんでんき優遇割

じぶんでんき優遇割では、住宅ローン契約手続申込完了までに「じぶんでんき」へ申し込みをすると金利が0.03%引き下げられます。
ペアローンの場合は、じぶんでんきの契約者だけが金利引き下げ対象者となります。

じぶんでんき優遇割の注意点をお伝えします。
優遇割の対象サービスはauエネルギー&ライフ株式会社の提供している「じぶんでんき」で、「auでんき」は対象外です。
また、購入予定の物件は「じぶんでんき」が契約できるのかどうかを事前によく確認するようにしてください。2024年10月4日時点では、オール電化住宅および北陸電力エリアは新規受付停止中です。
さらに、マンションの場合は電気会社が指定されていることがあります。

J:COM NET優遇割またはコミュファ光優遇割

ネット関連の優遇割は、J:COM NETとコミュファ光の2種類があります。どちらかと契約することで金利が0.03%引き下げられます。
じぶんでんきと同様に、ペアローンの場合は契約者のみが金利引き下げ対象者です。
なお、借入れ日の6ヶ月後の月末日までに契約情報をアンケートで回答する必要があります。

ここで注意していただきたいのが、それぞれの対象住宅とエリアです。

  • J:COM NET:戸建て
  • コミュファ光:中部5県の戸建て・マンション
  • ※愛知県・三重県・岐阜県・静岡県・長野県

つまり、中部5県以外のマンションについては、この優遇割の対象外になってしまいます。
また、対象住宅・対象エリアであっても住所や建物によっては利用できないことがあるので、事前に確認するようにしましょう。

J:COM TV優遇割

J:COM TV優遇割は、J:COM TVを新規またはサービス追加で申込みすることで、金利が0.02%引き下げられます。
ペアローンの場合は契約者のみが金利引き下げ対象者です。
借入れ日の6ヶ月後の月末日までに契約情報をアンケートで回答する必要があります。

J:COM TV優遇割は、戸建てが対象です。マンション購入者の方は、残念ながらこの優遇割は利用できません。
また、対象エリア内の戸建てであっても住所や建物によっては利用できないことがあります。

マンション購入やペアローンの場合は、フルで優遇割を活用できない

ここまで、auじぶん銀行の住宅ローン金利優遇割の条件を詳しく見ていきました。

すべての金利優遇割を適用することで住宅ローン金利が0.15%引き下げになりますが、それはサービス対象エリアの戸建て購入者だけです。
マンション購入者やペアローン利用世帯(じぶんでんき・ネット・テレビの契約者ではない方)は一部の優遇割だけが対象になります。

  auモバイル じぶんでんき ネット テレビ 最大引き下げ金利
中部5県以外の
マンション
× × -0.10%
中部5県の
マンション
× -0.13%
ペアローン
(サービス契約者ではない方)
× × × -0.07%

また、各サービスを解約すると住宅ローン金利引き下げはなくなってしまいます。

auモバイルを途中解約した場合
auモバイル優遇割の終了例。画像は「auじぶん銀行公式ホームページ」より引用

このように、解約すると1~2か月後から金利が引き上げられるのでご注意ください。

4.借入金額別に月々の返済金額をシミュレーション

次に、auじぶん銀行で住宅ローンを借りた場合に月々の返済額がどうなるのか見ていきましょう。

今回は、多くの人が利用する変動金利でシミュレーションしてみます。
審査の結果、0.479%で融資されることになったと仮定しました。

適用金利については、3パターンに分けています。

  • ①すべての金利優遇割を適用(適用金利0.329%)
  • ②一部の金利優遇割を適用(適用金利0.379%)
  • ③金利優遇割なし(適用金利0.479%)

2つめのパターンは、「auモバイル優遇割(0.07%引き下げ)」と「じぶんでんき優遇割(0.03%引き下げ)」を適用しています。

借入金額は3000万円~1億5000万円としました。
auじぶん銀行は最大で2億円まで借りることができます最近は都市部のマンション価格が1億円台なのも珍しくないので、最大借入金額が大きいのも嬉しいポイントです。
※借入可能金額は個人の年収等によって変わります。

借入金額 ①すべての優遇割適用
金利0.329%
②一部の優遇割適用
金利0.379%
③優遇割なし
金利0.479%
3,000万円 約75,600円 約76,200円 約77,600円
4,000万円 約100,800円 約101,700円 約103,400円
5,000万円 約126,000円 約127,100円 約129,300円
6,000万円 約151,200円 約152,500円 約155,200円
7,000万円 約176,400円 約178,000円 約181,000円
8,000万円 約201,600円 約203,400円 約206,900円
9,000万円 約226,800円 約228,800円 約232,800円
1億円 約252,100円 約254,200円 約258,600円
1億1,000万円 約277,300円 約279,700円 約284,500円
1億2,000万円 約302,500円 約305,100円 約310,300円
1億3,000万円 約327,700円 約330,500円 約336,200円
1億4,000万円 約352,900円 約355,900円 約362,100円
1億5,000万円 約378,100円 約381,400円 約387,900円

※返済期間35年、元利均等返済とする

金利優遇割を適用すると、月々の返済額はさらに安くなります。
ただし、必ずしも金利優遇割がお得になるとは限りません。

例えば借入金額7000万円の場合、金利優遇割なしと一部優遇割(auモバイル・じぶんでんき)適用の金額差は月3000円です。元々auの回線を使っているなら、金利優遇割を使った方がお得ですよね。
しかしpovo2.0やUQ mobileを使っていたのに、優遇割のためにau回線へ変更するとしましょう。この場合、プランや使用状況にもよりますが、月々の携帯料金が4000円以上高くなることもあります。

auじぶん銀行の住宅ローン金利優遇割を利用したいという方は、金利引き下げで安くなる金額とサービスの利用料金を比較するようにしてください。

なお、変動金利は将来金利が上昇する可能性があります。無理なく返済できる金額を借りるようにしましょう。

5.auじぶん銀行の住宅ローンのデメリット

超低金利・団信充実など、auじぶん銀行の住宅ローンには多くの魅力があることが分かりました。
ところで、auじぶん銀行には何かデメリットはあるのでしょうか。住宅ローンは借入金額が多いので、デメリットもしっかり理解した上で借りたいですよね。
最後に、auじぶん銀行住宅ローンのデメリットについて解説します。

auじぶん銀行は店舗がないので、原則として対面相談ができない

auじぶん銀行は有人店舗がありません。住宅ローンの相談や問合せをしたい場合には、基本的にはオンライン(Zoom)または電話になります。
窓口で気軽に相談をしたいという方には不向きでしょう。

もっとも、対面相談が絶対にできないというわけではありません。札幌・関東エリア6箇所・大阪心斎橋・広島・福岡で、対面での住宅ローン相談ができます。
予約が必要になるので、詳しくはauじぶん銀行の公式サイトからご確認ください。

住宅ローンの事務手数料が高い

auじぶん銀行の住宅ローンは、事務手数料が借入金額×2.20%(税込)かかります。
例えば5,000万円を借りた場合、事務手数料は110万円です。借入金額が大きい場合は、事務手数料だけで200万円近くかかってしまうことも。

住宅ローンの事務手数料は金融機関・住宅ローン商品によってさまざまです。金融機関によっては、事務手数料が定額型のところもあります。
多少金利が高くなっても住宅ローンの諸費用を抑えたいという方は、定額型の方がおすすめです。

定額型住宅ローンを取り扱っている金融機関と事務手数料(例)

楽天銀行:33万円

イオン銀行:11万円

ソニー銀行:4.4万円※1

※1:ソニー銀行は「住宅ローン」という名前の商品の場合は定額型

楽天銀行以外の2銀行は、定額型と定率型どちらか好きな方を選ぶことが可能です。ただ、定額型の場合は定率型よりも金利は少し高くなります。
また、みずほ銀行では手数料がかからない「借入時負担ゼロ型」も取り扱っています。こちらのタイプは手数料がかからない代わりに、金利は通常(定率型)よりも0.2%ほど高いです。

固定金利は期間終了後に引き下げ幅が小さくなる

auじぶん銀行は固定金利も比較的低金利ですが、期間選択型の場合は注意が必要です。しっかり商品説明を読まないと、将来的に後悔するかもしれません。
なぜかというと、固定期間終了後は引き下げ幅が一気に小さくなるからです。

住宅ローンは、金融機関ごとに基準金利(店頭金利)が決められて、その金利から一定数を引き下げるという仕組みになっています。

適用金利

変動金利の場合はこの引き下げ幅は一定ですが、期間選択型固定金利は一定ではありません。固定期間が終了した後には、一気に小さくなってしまいます。
auじぶん銀行の10年固定金利を見てみましょう。

  • 固定金利の基準金利:3.270%
  • 当初期間の引き下げ幅:-2.075%
  • 適用金利(最初の10年間):1.195%
  • →期間終了後、変動金利か固定金利を選択する
  • 期間終了後の引き下げ幅:-0.800%(変動も固定も同じ引き下げ幅)

-2.075%だった引き下げ幅は、固定期間終了後には-0.800%になってしまいます。
11年後も今と同じ基準金利だと仮定します。今の変動金利の基準金利は2.591%です。つまり、11年後に変動金利を選んだ場合の適用金利は1.791%になります。
変動金利なのにずいぶん高いですよね。もし今より基準金利がずっと高くなっていれば、2%台になる可能性もあります。

期間選択固定金利を選んだ場合、期間終了後に返済が厳しくなり、借り換えや繰り上げ返済をすることになるかもしれません。

金融機関によっては当初期間終了後もずっと引き下げ幅が同じという商品を取り扱っています。期間選択型固定金利に限った話ではありませんが、適用金利だけに注目せず、よく要件を確認することが大切です。

auじぶん銀行ではつなぎ融資を取り扱っていない?

auじぶん銀行の住宅ローンのデメリットとして、以前は、つなぎ融資を取り扱っていないことが挙げられました。こちらについて最新の情報をお伝えします。

つなぎ融資とは、住宅の引き渡し前に発生する費用を一時的に立て替えるローンのことです。
住宅購入の費用は引き渡し時に発生しますが、注文住宅などの場合は「土地の購入費」「着工金」「中間金」を事前に支払う必要があります。これらを現金で用意するのが難しい場合に利用するのがつなぎ融資です。

つなぎ融資で借りた資金は、一般的には住宅ローンの融資実行時に返済します。そのため、つなぎ融資と住宅ローンは同じ金融機関で借りる必要があります。

以前までは、つなぎ融資が必要な場合はauじぶん銀行を選ぶことはできませんでした。auじぶん銀行はつなぎ融資を取り扱っていないからです。
しかし、2023年2月からは株式会社アプラスのつなぎ融資を利用することで、auじぶん銀行の住宅ローン借入金額につなぎ融資分を含めることができるようになりました。

auじぶん銀行でつなぎ融資を利用したい場合
画像はauじぶん銀行公式ホームページより引用https://www.jibunbank.co.jp/products/homeloan/

つなぎ融資の対応をしている金融機関は限られています。auじぶん銀行の住宅ローンならつなぎ融資を紹介してもらえるので、まずは一度相談してみてください。

6.まとめ

今回の記事では、auじぶん銀行の特徴や金利、デメリットについて解説しました。

auじぶん銀行は低金利なだけでなく団信も充実しています。金利優遇割を適用することで、かなり低金利になるのも大きな魅力です。

しかし、auじぶん銀行の住宅ローンは審査が厳しくて通らなかったという口コミもあります。一般的には、メガバンクや地方銀行と比べると、ネット銀行は審査が厳しい傾向となっています。
スムーズにマイホームを購入するためにも、複数の金融機関に審査申請しましょう。

また、住宅ローンの金利動向を把握しておくことも重要なポイントと言えます。以下の記事では、最新の住宅ローンの金利について詳しく解説しています。毎月更新しているので、最新の住宅ローン情報が知りたい方はこちらをご覧ください。

住宅ローンの金利推移について解説!今後の金利はどうなる?

住宅ローンの金利推移について解説をし、住宅ローンを借りるのに相応しいタイミングについてもお伝えします。

住宅ローンは低金利が続いていますが、マンション価格の高騰は続いています
物件価格の高騰以外にも、将来の金利上昇、2024年問題による建築費高騰、人口減少といった不安要素は多くあります。マンション購入で後悔しないためには、より一層の情報収集が重要です。

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