「今、旬なマンションランキング」を眺めていて、ふと思った。「マイナーなエリアが多くないか?」と。数年前まででは、人気エリアの物件が並ぶことが多かったが、遠隔地の物件が複数あった。
京王相模原線京王多摩センター駅徒歩7分「ヴィークステージ多摩センター」は
新宿まで約40分、東武野田線 塚田駅徒歩3分「プレミスト船橋塚田」は東京まで約40分、つくばエクスプレス流山セントラルパーク駅徒歩4分の「パークホームズ流山セントラルパーク」は秋葉原まで約30分。
関西の物件を見ても同様の傾向が見られた。関西の場合、遠隔地ではないが「人気エリア」ではあまり取り上げられない場所、簡単に言えば「マイナーエリア」の物件が散見された。
阪堺電気軌道「東天下茶屋」電停徒歩3分の「ディモア阿倍野昭和町」、阪神なんば線伝法駅徒歩7分の「キングマンションシーブリッサ此花」、OsakaMetro今里筋線瑞光四丁目駅徒歩9分の「ブランズシティ上新庄」、そしてJR桜島線 ユニバーサルシティ駅徒歩2分の「キングマンション大阪ベイドリームシアター」。
この傾向はバブル時代の終盤にも見られた傾向だ。
バブル時代、日本全国の不動産が値上がりした。都市中心部に限らず、近郊都市からベッドタウン、郊外エリアに至るまで、いたるところで不動産価格が高騰した。今では信じられないが奈良県南部や和歌山県、滋賀県北部や三重県の一部が「大阪通勤圏」として一般の人が「ここでしか買えないから」という理由でマイホームを購入した。
人口や世帯数は減少に向かい、空き家の増加が問題となっている昨今、もうそのような時代は来ないであろうと思っていたが、最近の新築マンション市場を見ているとバブル時の雰囲気を感じる。
もちろんあの時のような「イケイケ感」は無い。都心のマンションならまだしも、郊外マンションを値上がりするから購入するという人は少ない。ただ、先に挙げたようなマイナー立地や郊外立地が注目されているのは、都心部やメジャーな立地では価格が高騰しすぎて買うことができないからであり、その意味においてはバブル時と同じと言っても良い。
自身が購入可能かどうかという視点からは、都心部のマンションは高く、郊外のマンションは安く映る。しかしそれはあくまで「自分目線」でありマンションの価値を考えて郊外部が割安になっている訳ではない。 郊外部が都心に比べて相対的に安いのは当たり前だ。
「迷う理由が『高いから』なら買え。買う理由が『安いから』なら見送れ」。買い物をする際の指針として時折聞く言葉だ。不動産についても当てはまる部分がある。今後は人口減と都市集中が同時に起こり郊外不動産市況は厳しい状況に置かれる。
今回例に挙げたマンションの立地は、バブル時代の遠隔物件と比べて十分に都心に近い立地。しかし、エンドユーザーの目が遠方に向き初めているのは確かといえよう。
マイナー立地や郊外立地でマンションを検討する際は、本当に自分にとって良い物件か?価格だけで決めていないか?を今一度考えたほうがよい。
(参考)
https://www.sumai-surfin.com/product/ranking/re_rank_season.php
2019/12/10 01:29 現在 サイトリンク数(30日間、大阪市内)
https://www.sumai-surfin.com/product/ranking/re_rank_season.php?m=1
2019/12/10 01:29 現在 サイトリンク数(7日間、すべて)