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売主が居住中の物件を内覧する際、手土産を持参すべきか悩んでいませんか。「売主が居住中の場合、どうやって見学をすれば良いんだろう?」「少しでも好印象を持ってもらいたいけど、どう振る舞えばいいの?」と疑問を持っている方もいるでしょう。
本記事では、居住中の内覧における手土産の必要性や、買主としてのマナーについて詳しく解説します。これを読めば、内覧時の不安を解消し、売主に好印象を与えるポイントがわかります。手土産を持参するかどうかで悩んでいる方、ぜひ参考にしてください。
目次
1.売主が居住中の内覧、手土産は必要?
内覧は、物件の購入を検討するための大切な機会です。中には、売主が居住中の物件を内覧する機会もあるかもしれません。
売主がまだ居住している場合、「知らない人が家を見に来る」という形になります。そのため、マナーや気遣いについて気になる方も多いでしょう。
基本的に手土産は「不要」だが、持って行く人もいる
まず結論から言うと、居住中の内覧であっても、買主が手土産を持参する必要はありません。不動産取引において、内覧時の手土産は一般的な慣習ではなく、手ぶらで訪れる方が多いです。
ただし、だからといって「持って行くのはNG」というわけではありません。丁寧な方や、売主との関係性を大切にしたいと考える方の中には、簡単な手土産を持参する人もいます。
また、記事後半で解説するように、手土産があった方が良いケースもあります。
手土産が「気遣い」として好印象に映ることも
実際に手土産を受け取った売主の中には、「丁寧な方で安心した」「大切に住んでくれそうだと感じた」と、好印象を持つ人もいます。自分が住んでいた大切な家ですから、感じが良い人に売りたいと考える売主も多いです。
もちろん、物件の売買は価格や条件が最優先になります。手土産の有無が、その後の売買の成否に直接影響を及ぼすのは稀でしょう。
しかし、売主の気持ちが動く要因になる可能性もゼロではありません。特に人気物件で複数の内覧者がいる場合、ちょっとした気遣いがプラスに働くケースもあります。
ただし、あくまで“気持ち”が大切です。高価な品や過剰な贈り物は、かえって売主に気を遣わせたり、距離を感じさせてしまうことも。
もし手土産を持っていくなら、「さりげない一言と一緒に、軽めのものを渡す」くらいがちょうどよいバランスです。
2.持って行くならどんな手土産がベスト?
それでは、手土産を持っていくとしたらどんなものが良いのでしょうか?
気を遣わせない「さりげない」ものが理想
内覧時の手土産で大切なのは「相手に気を遣わせないこと」です。あくまで「ちょっとした気遣い」としての贈り物であるため、品物は控えめなものをおすすめします。
例えば以下のような、さりげなく渡せて、かつ日持ちのするお菓子や飲み物が好まれます。
内覧の手土産におすすめなもの
- ● 個包装の焼き菓子(フィナンシェやクッキーなど)
- ● 万人受けする和菓子(羊羹やどら焼きなど)
- ● コーヒーや紅茶のミニセット
これらであれば、「お時間いただきありがとうございました」と一言を添えて、自然に渡すことができます。
金額の目安としては1,000円〜2,000円程度のものが無難です。あまり高額になると相手に気を遣わせる可能性が高くなります。
「逆に困らせる」NG手土産例
せっかくの気遣いも、内容や渡し方によっては売主に気を遣わせてしまったり、変に勘繰られてしまったりすることがあります。以下のようなものは避けた方が良いでしょう。
内覧の手土産で避けた方が良いもの
- ● 高級すぎる菓子折り、のし紙付きの贈答品
- ● 現金やギフトカード
- ● 日持ちしない生ものや冷蔵品
- ● 手作りの食品
内覧の手土産はあくまで「軽い挨拶」です。高級すぎる菓子折りや仰々しい贈答品では、相手に気を遣わせてしまいます。値引き交渉のためなのでは、と逆に悪い印象を与えてしまう恐れも。現金類、日持ちしない生もの・冷蔵品、手作りの食品など、相手がもらって困るようなものもやめましょう。
大切なのは、“売主が快く迎えられて、負担に感じない”という視点です。
あくまでご挨拶程度の気持ちで、「ありがとうございます、お邪魔します」という姿勢が伝わるような手土産を選んでください。
3.手土産より大切?気をつけたい“NG行動”
手土産を渡しても、内覧中に配慮に欠けた言動をしてしまうと、売主に不安を与えてしまうことがあります。この章では、内覧時に注意したいマナーや、避けるべき行動について解説します。
基本的なマナーは守ること
内覧は、「買う予定の物件を見学する場だから、自由にしていい」と思われがちです。しかし、売主が居住中の場合は、訪問者としての最低限のマナーを意識する必要があります。
まずは、最初の挨拶をしっかりすることです。「そんなの当たり前では?」と思うかもしれませんが、実際にはあいさつもなく、いきなり家の中を見始める人もいます。
「自分が買ってやる立場だから、見るのは当然」という横柄な態度を取っていると、売主に悪印象を与える可能性があります。
また、挨拶や態度だけでなく、ドアの開け閉めや歩き方などにも注意しましょう。現在、その家には売主が実際に住んでおり、中古マンションであれば上下階や隣にも生活している人がいます。ドアは丁寧に開け閉めする、静かに歩く、大声を出さない――こうした配慮は、ほんの少しの意識で実践できます。
居住中の物件を内覧する際は、「見せてもらっている」という姿勢が好印象につながります。気をつけたいポイントは、マナーというよりも「相手の立場に立った行動ができているか」です。
内覧中はプライベート空間への配慮を
売主がまだ生活している居住中の物件には、私物や生活感がそのまま残っています。そうした空間にお邪魔するすることになる以上、プライベートな部分への配慮は欠かせません。
例えば、以下のような行動は避けるのが無難です。
内覧中のNGな行動
- ● クローゼットや引き出しなどを勝手に開ける
- ● キッチンや洗面所などで、生活用品をジロジロ見る
- ● 冷蔵庫やベッド周りをのぞき込む
購入を検討している以上、収納スペースや家具の配置が気になるのは当然のことです。ですが、勝手に開けたり触れたりするのはやめましょう。「開けても大丈夫ですか?」と一言確認をとるだけで、売主からの印象はまったく違ってきます。
写真や動画の撮影は許可を取る
最近では、スマートフォンで写真や動画を撮りながら内覧を行う人も増えています。しかし、居住中の物件では、勝手に撮影するのはNGです。室内には売主の私物があるので、個人情報が写ってしまうこともあります。また、自宅の中を勝手に撮影されることに、嫌な気持ちを抱く方がほとんどです。
撮影を希望する場合は、必ず「記録用に何枚か撮影してもよろしいですか?」と確認を取りましょう。売主が居住中の場合、写真撮影自体が許可されないこともよくあります。
同様に、家具や設備のチェックをする際も、触れる前に一言確認するのがマナーです。
「確認したい」という気持ちと、「見せてもらっている」という意識のバランスを大切にすると、売主との関係も円滑になります。
4.中古マンションを内覧する際の注意点
内覧は、限られた時間の中で住まいの状態や周辺環境を確認する大切な機会です。ここでは、中古物件(中古マンション)を内覧する際に気を付けたいポイントを解説します。
人数制限はあるか確認しよう
内覧には、家族全員で訪れたいと考える方も多いでしょう。物件や売主の都合によっては、人数に制限が設けられている場合もあります。特に売主がまだ居住中の場合、「できれば少人数で来てほしい」と希望されるケースも少なくありません。
例えば、売主が夫婦2人で暮らしている物件に、売主側仲介と買主側仲介が1名ずつ同行したとしますこの時点で室内には4人。そこに4人家族で内覧に訪れると、合計8人が室内にいることになります。人数が多いと、実際より部屋が狭く感じたり、落ち着いて見学できなかったりする可能性があります。
事前に人数制限があるかどうかを確認し、必要に応じて同伴する人数を調整しておくとスムーズです。
また、小さなお子さんがいる場合は、一緒に内覧できるかどうかも事前に確認しておきましょう。内覧中にお子さんが家具や家電に触れたり、室内を走り回ったりすると、売主に迷惑をかけてしまいます。
空室の物件ならまだしも、居住中の物件の場合は、より一層の注意が必要です。特別な事情がない限り、小さなお子さんの同伴は控えた方が良いでしょう。
事前に質問リストを準備する
内覧当日は、室内の状態を見たり、仲介担当者から説明を聞いたりすることに集中して、「あとで聞こうと思っていたことを忘れてしまった」ということがよくあります。そうならないためにも、事前に質問したいことをリストアップしておくのがおすすめです。
例えば以下のような内容が、中古マンションの内覧でよくある質問です。
中古マンションの内覧でよくある質問
- ● リフォームや修繕の履歴はあるか
- ● 設備の交換時期
- ● 近隣住戸との関係や騒音トラブルの有無
- ● 管理費・修繕積立金の額や滞納の有無
- ● 周辺環境
売主が居住中の物件の内覧では、売主に直接話を聞くことができます。「近隣住民とトラブルはなかったか」「住んでいて困ったことはなかったか」など、実際の生活に関する質問をしてみると参考になります。
内覧時に全てを確認するのは難しい場合もありますが、事前にメモやスマホにまとめておくことで、聞き逃しを防げます。質問内容によっては、不動産の仲介会社に調査を依頼するのも一つの方法です。
5.手土産があった方が良いケースとは?
基本的に、内覧時の手土産は不要とされていますが、状況によっては「持って行ってよかった」と感じられるケースもあります。ここでは、特に手土産が好印象につながりやすい3つのパターンを紹介します。
リピート・申込前の「再内覧」時
気になる物件にもう一度足を運ぶ「再内覧」では、初回よりも一歩踏み込んだやり取りが行われることが多くなります。売主も、「本気で購入を検討している人だな」と感じる場面です。
このような再訪のタイミングで、ちょっとした手土産を渡すことで、丁寧な印象を持たれやすくなります。特に居住中の物件で再度スケジュールを調整してもらった場合は、感謝の気持ちを表す意味でも効果的です。
もちろん必須ではありませんが、「お時間をいただきありがとうございます」といった一言を添えることで、より誠実な印象につながります。
値下げ交渉や希望条件を伝える予定があるとき
「もう少し価格が下がれば…」「引き渡し時期を調整してもらいたい」といった希望条件を伝える予定がある場合、事前に丁寧な姿勢を示しておくことは大きなポイントになります。
もちろん、手土産を渡したからといって交渉が必ず上手くいくとは限りませんが、誠意や礼儀を感じてもらうきっかけにはなります。売主側も、「常識的で丁寧な方」という印象を持てば、交渉に対して前向きな気持ちになりやすいものです。
特に、相手の協力が必要な条件を提示する際には、第一印象の良し悪しがその後の関係性に影響することもあります。
他にも希望者がいる「人気物件」の場合
人気物件では、内覧の時点で複数の購入希望者がいることも珍しくないです。こうした状況では、売主に良い印象を持ってもらうことが、結果的に購入の後押しになる場合もあります。
もちろん、不動産の売買においては価格や条件が最優先です。しかし、売主にとっては「誰に売るか」も意外と重視されるポイントです。特に、希望条件が似通った買主が複数いる場合、「印象が良かった方を選びたい」と考える売主もいるというのが実情です。
そうした場面では、手土産を渡すことで「誠実そう」「気遣いができる」といったポジティブな印象を与えやすくなり、最終判断に影響する可能性もあります。また、直筆の手紙で、購入意欲を伝えるのも良いでしょう。
人気物件や割安物件を買うために
近年は新築マンションの供給が減っており、中古マンションを希望する実需層は増加傾向です。加えて、円安などの影響もあり、日本の不動産を購入する海外投資家も増えています。このような背景から、人気エリアや割安な中古マンションは、市場に出てもすぐに買い手が付くケースが目立ちます。「良い物件を見つけても、なかなか買えない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
特に海外の投資家は現金購入が主流で、たとえ自分が最初に買付を入れていても、後から現金購入の申し込みが入り、そちらに決まってしまうこともよくあります。
それでも、売主によっては「現金の方がスムーズだけど、印象が良いこの人に売りたい」と考えることも。好印象を与える心がけが、わずかでも後押しになる可能性があるのです。
ただし、印象だけで物件が買えるわけではありません。人気エリアでの購入を目指す場合は、日頃から売出情報をこまめにチェックし、気になる物件が出たらすぐに内覧申し込みを行うことが大切です。住宅ローンの事前審査も済ませておくと、その後の取引もスムーズに進めやすくなります。
また、割安な物件を探したい方には、住まいサーフィンの価格査定機能がおすすめです。無料会員登録をすれば、物件の部屋ごとの価格査定をその場で確認できます。詳細は記事のまとめをご覧ください。
6.まとめ
今回の記事では、売主が居住中の内覧における手土産の必要性や、内覧で避けるべき行動・注意点について解説をしました。
内覧は、ただ物件を見るだけでなく、売主との関係性や購入後の暮らしをイメージする大切なステップです。ちょっとしたマナーや気遣いが、良い印象につながり、結果的にスムーズな取引を後押ししてくれることもあります。
手土産は必須ではありませんが、状況によっては「渡してよかった」と思えることも。売主への敬意や感謝の気持ちを行動で示すことが、納得のいく住まい選びにつながるかもしれません。
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