田中和彦が斬る!関西マンション事情 不定期
田中 和彦

[第43号]注目される「20戸の高級マンション」「400戸超のファミリーマンション」

2017年02月08日

「住まいサーフィン」の人気コンテンツの一つである「今、旬なマンション」。近畿圏は9つのエリアと戸数によって3つの区分に分かれている。ざっと見たところ、物件サイトリンク数で、圧倒的な数のマンションが2件ある。ほとんどのマンションが1桁、あっても10~20ほどなのに3桁に迫ろうかという数字のマンションが兵庫県に2件ある。プラウド芦屋東山(物件サイトリンク数92/30日間の場合)とプラウドシティ伊丹(同83)、どちらも野村不動産のマンションだ。(数字は2月8日現在)

【芦屋の一等地東山町に建つ「プラウド芦屋東山」】
関西で高級住宅街といえばまず名前があがるのが兵庫県芦屋市。最近は「西宮北口」や「梅田」に人気ランキングで後塵を排することも多いが、お屋敷、邸宅などが並ぶ立地としては関西においてはやはり芦屋。中でもここ東山町は、その芦屋市内でも一二を争う高級住宅街だ。

そんな東山町のネックは、駅からそれほど近くないことと、斜面地であること。しかしこの「プラウド芦屋東山」は東山町の中でも南側のエリア。坂道もそれほどきつくなく駅までの距離もJR「芦屋」駅徒歩10分、阪急「芦屋」駅徒歩11分と徒歩圏内である。

北側は東山公園に隣接、南側にはマンションが2棟並ぶ。マンションにより南側眺望が遮られるのはデメリットだが、その南側にある阪急神戸線の線路からの騒音も遮られる。東に歩けば徒歩5分で「いかり芦屋店」。「芦屋といえば『いかりスーパー」」と言っていいほどの存在で、高級外車の並ぶ(月並みだが、ここに限っては本当に多い!)風景は一般の人が思い浮かべる芦屋のイメージそのものだ。

【総開発面積23,000平米「プラウドシティ伊丹」】
「プラウドシティ伊丹」が建つのは兵庫県伊丹市。芦屋市のように全国レベルでの知名度はないが、関西においては「子育てしやすい街」などで上位にランクされること多い街だ。

旧伊丹合同宿舎の跡地に建てられるプラウドシティ伊丹の特徴はその広大な敷地。物件概要によると敷地面積は17,504.44平米。総戸数447戸のビッグプロジェクトだ。マンションの隣には敷地面積約5,000平米の複合商業施設ができる。合わせた総開発面積はなんと23,000平米。住棟周りのランドプランもしっかりと作りこまれている。敷地配置図を見ると平置きの駐車場ばかりが目立つが、実際に建つと見栄え良いものになるであろう。

市域に鉄道の駅が少なくバス便で不便なイメージのある伊丹市だが、本マンションは阪急「伊丹」駅から徒歩9分。北側の複合商業施設(「阪急オアシス」が入る予定)だけでなく、駅周辺には買い物施設が多く不便のない街だ。

【ブランド価値とリセールバリュー】
野村不動産の分譲マンション。どれも垢抜けている。うまく顧客の心をつかんでいる。総戸数20戸で高級住宅地に建つマンションだけでなく、タワーではない盤上の郊外型大規模マンションでも元はどのような場所どのような場所であったかの「土地の歴史」をきちんと説明しているあたりはさすがだ。

野村不動産は、この「垢抜けた雰囲気」をどのマンションでもしっかりと打ち出しており、それは中古マンションとなっても受け継がれている。「プラウドシリーズ」のリセールバリューについては、新築時の売値と中古で売り出された時の成約価格を比較する必要があり、一概に高いとはいうことはできない。しかし、感覚値としては、野村不動産ブランドの分譲マンションは中古市場において人気が高いように感じられる。

新築市場で注目されると「あの野村不動産のマンション」として中古マンションも信頼度が上がる。野村不動産の既分譲マンションを所有する人にとってもプラスな話題と言える。

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この記事の編集者

田中 和彦

株式会社コミュニティ・ラボ代表。マンションデベロッパー勤務等を経て現職。
ネットサイトの「All About」で「住みやすい街選び(関西)」ガイドも担当し、関西の街の魅力発信に定評がある。

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